こういった疑問に答えます。
本記事の内容
- 一冊の単語帳をなかなかマスターできない理由
- 単語帳を複数併用する4つのメリット
- 複数の単語帳を使った具体的な勉強方法
この記事を書いている人
Twitter:Yoshi@yoshiblog0721
本記事では、一冊の単語帳がなかなか覚えられないとお悩みの方向けに、解決策の一つとして単語帳を複数併用することのメリット・取り組み方をご紹介します。
この記事を書いている僕は、この1年間集中的に語彙の習得に取り組んできました。
その結果、Test Your Vocabularyというサイトで調べたところ、元々10,000語前後だった語彙力が23,000語まで増加していました。
23,000語はちょっと実力以上な気もしますが、以前より大幅に増えたことは間違いありません。
その間に使用した単語帳は以下記事にまとめていますが、合計10冊です。
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英単語10000語レベル以上のオススメ教材
続きを見る
ここまで飽きずに続けられたのは複数の単語帳を併用していたからに他なりません。
もちろん取り組み方は人それぞれですが、英単語がなかなか覚えられずに困っているという方はぜひ参考にしてみてください。
認識語彙を一気に増やしたいなら、取り組んでみる価値はあります。
本記事は、英語学習をしていて自然に出会う頻度が低くなってくるTOEIC800点や英検準一級以上の語彙習得を想定しています。
それ以前の単語は普通に英語に接していれば出会う頻度が高いので、自分に合った単語帳を一冊仕上げつつ英語に触れる時間を増やしていけば、自然と覚えられるからです。
タップできる目次
単語帳をマスターできない理由
まず、一冊の単語帳がなぜなかなかマスターできないのか、そしてぼく自身が複数の単語帳を併用しようと思った理由をお話しします。
究極の英単語で挫折
アルクの究極の英単語は、日本人の英語学習者に有用な12,000語を4冊に分けたもので、網羅的に英単語が学べる貴重なシリーズです。
しかし、ただただシンプルに12,000語覚えるのはかなり辛い作業でした。
収録語彙の約半分はWord Listになっていて例文がなく、一応使い方は横に書いてあるものの、単語の羅列に近いです。
相当読み込んで、何度も音読・シャドーイングしましたが、完璧には頭に入りませんでした。
TOEICの英単語は簡単に覚えられた
でもよく考えると、TOEICの頻出単語はそこまで苦労せず覚えられたんですよね。
もちろん簡単だったとは言いませんが、時間を割けば確実に身に付いている実感がありました。
それは単語帳で覚えた後、同じ単語にリーディングやリスニング教材の中で何度も出会ったからだと気付きました。
単語帳で覚えた「薄っぺらい記憶」だったものが、実際に何度も出会うことでいろんな方面から肉付けされ、「濃い記憶」となっていたのです。
単語を覚えるには「同じ単語にいろんな形で何度も出会うこと」がとても大切だと気付きました。
当時はTOEIC対策でかなりの数の問題集をこなしていたので、自然にこれができる状況にありました。
単語帳を複数併用する4つのメリット
TOEICは、頻出単語などが限られているので強制的に「いろんな形で何度も出会う」ことが可能でした。
ではTOEIC以外の単語はどうしたらいいか。
そこで始めたのが、同じレベルの単語帳を一つではなく、複数併用する方法です。
まったく同じレベルでなく、少しずつレベルを上げていってもいいです。
メリットは下記の通りです。
単語帳複数併用の4つのメリット
- 常に新鮮な気持ちで取り組める
- 濃い記憶となって定着する
- 実践的な語彙力が身に付く
- 幅広い語彙が学べる
以下詳しく触れていきます。
①常に新鮮な気持ちで取り組める
簡単に言うと、「飽きない」ということですね。シンプルですが、単語学習の最大の敵は単調さからくる「飽き」だと思います。
そう考えると、飽きずに続けられるというのは大切な要素ですよね。
先述の通り、ぼくはこの1年で10冊の単語帳に取り組みました。
10冊と聞くと大変なようにも聞こえますが、常に新鮮な気持ちで取り組めるので、飽きることなく続けられました。
もちろん複数購入するのでコスパは下がりますが、1冊に固執していたらすぐに飽きてやめてしまったでしょう。23,000語なんて到底むりだったと思います。
やめてしまったら、コスパも何もありません。
②濃い記憶となって定着する
単語帳で意味・例文を確認しただけでは、まだまだ「薄い記憶」です。
これが、同じ単語が使われた別の文章に出会うことによって、別角度から肉付けされ、濃い記憶となります。
こうなると、もう簡単には忘れません。
近いレベルの単語帳であれば、同じ単語が収録されている可能性も高く、「いろんな形で何度も出会う」ことができます。
覚えた単語にまたすぐに出会えるというのは、実はすごく貴重なことです。
レベルが上がってくると、せっかく覚えても自然に出会う頻度は急激に下がってくるからです。そして出会う頃には、忘れています。
だからこそ、似たようなレベルの単語帳を複数使用して、意図的に何度も出会う状態をつくることはメリットがあります。
③実践的な語彙力が身に付く
また、同じ単語帳で同じ出会い方ばかりしていても、実践での瞬発力はなかなか上がりません。
同じ単語でも使い方はワンパターンではありませんし、使用例1つだけでその単語をマスターしたとはとても言えません。
いろんな形で何度も出会うことによって初めて、その単語の持つイメージやニュアンスが自分に馴染んできます。
④幅広い語彙が学べる
単語帳って、1冊1000~2000語くらいに絞られているものが一般的です。
そうすると、どうしても紙面の都合上削られた単語が出てくるんですよね。
複数の単語帳を使用することによって、一冊では出会えなかった単語・表現に幅広く触れることができます。
資格試験対策でのヌケモレを防ぐ意味でも、効果的ですね。
以上、単語帳複数併用のメリットを4つご紹介しました。
一方デメリットは、以下2つです。
- コスパが下がる
- 一冊あたりの完成度は低い
このあたりは個人の好みなので、自分に合う学習法を見つけるのがベストです。
個人的には、一冊にこだわって結局やめてしまうくらいなら、多少出費がかさむとしても複数併用の価値は十分あると思っています。
それでは、具体的な学習サイクルの例をお話しします。あくまで僕のやり方なので、参考になりそうな部分だけ取り入れてみてください。
具体的な学習のサイクル
以下、実際に行った学習のサイクルです。
期間としては、2週間で1,000語くらいを目安にしていました。
元々知っている単語が7割くらいある場合は、1週間で1,000語カバーしていました。
以下は1冊あたり1,000語の単語帳を使用する場合です。
学習サイクル
- 初日は通勤時30分で1~100、帰宅時30分で101-200、帰宅後30分で201-300の計300語に目を通す。
- 翌日以降は1-100の復習⇒301-400に目を通す⇒101-200の復習といった形で復習しつつ進める。
- すきま時間も付属音声でリスニング(歩行中・家事・歯磨き中など「ながら時間」を活用)。
- とりあえず短期間(可能なら1週間)で1,000語を1周。その後は100語単位で復習を繰り返す。
- 70%くらい覚えてきたなと思ったら、覚えにくい単語にチェック。
- チェックした単語だけをひたすら反復(復習が高速化)。
- 80%~90%くらい覚えたなと思ったら次の単語帳に移る。
- 2冊目で上記ステップを繰り返す。
- 2冊目も80%~90%くらい覚えたら、1冊目・2冊目のチェック済み単語を高速で復習。3冊目に入る。
ぼくの取り組み方は上記の通りです。
全体の7割程度を覚えたタイミングで、特に覚えにくいと感じる単語をチェックしておくと、高速で復習できるようになります。
あと、80%~90%程度でよいと書いたのもポイントで、完璧に仕上げようとすると、ほとんどの単語を覚えているのに、たった数語のために何周もする羽目になり効率が悪いからです。
次の単語帳が終わった後にまた復習するので、とりあえず80%以上でOKです。
また覚えられず苦戦していた単語に、次の単語帳で出会ってすんなり覚えられるというケースも結構あります。
以上、具体的な学習サイクルのご紹介でした。
単語帳の複数併用は効果あり
本記事では、単語学習に挫折しがちな方向けに、単語帳の複数併用のメリットや学習サイクルをご紹介しました。
ぼくはこの方法で集中的に取り組み、1年で一気に認識語彙を増やしました。
取り組み方は人それぞれですが、特に飽き性な方にオススメです。
ぼく自身が23,000語レベルと判定されるまでに使用した単語帳は『英単語10000語レベル以上のオススメ教材』にまとめているので、単語帳選びの参考にしてみてください。
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英単語10000語レベル以上のオススメ教材
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みなさんの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。