本記事では、10,000語レベル以上の英単語習得におすすめな教材を10冊ご紹介します。
レベルでいうと英検1級、またはそれ以上となり、TOEICなどにはあまり出てこないレベルです。
ぼく自身、以前はアルクのSVL12000(日本人英語学習者に有用な12,000語とのこと)も満足に仕上げておらず、元々の語彙数は10,000語前後でした。
今回ご紹介する教材で学習した後、改めてTest Your Vocabularyというサイトで測ってみると23,000語まで増えていました。
語彙数の変化
10,000語 ⇒ 23,000語
派生語の扱いなどサイトによって違うので、本当に13,000語増えたかどうかは分かりませんが、一年前と比べて語彙力が格段に増えたことは間違いありません。
実感として、仕事で英語の資料や業界紙を読んでいてもスピード・理解力が格段に向上したと感じています。
今回はこの一年で使用した教材を紹介していきたいと思います。
- TOEIC高得点は取れたけど、まだまだ知らない単語が多い
- ネイティブ向けの英文を、辞書を引かずに理解できるようになりたい
こういった方の参考になれば嬉しいです。
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レベル別 必要語彙力の目安
実際の教材紹介の前に、レベル別に必要と言われる語彙力の目安を見ておきましょう。
よく言われる基準としては、ざっくりまとめると以下の通りです。
資格等 | 必要な語彙力 |
大学受験 | 5,000~6,000語 |
TOEIC860点以上/英検準一級 | 8,000~9,000語 |
英検一級 | 10,000~15,000語 |
日系企業なら、TOEIC高得点にあたる8,000~9,000語レベルも知っていれば、英語人材としてかなり重宝されると思います。
しかし悲しいことに、先ほどご紹介したTest Your Vocabularyによると、上記の英検一級にあたる10,000~15,000語というのは大体ネイティブの8~12歳くらいにあたるとのことです。
英検一級取得はたいへんだと言われますが、語彙の数だけでいえばそれでもまだネイティブの小学生レベル、ということですね。
ちなみにネイティブの大人がこのテストを受けると、だいたい20,000~35,000語に収まるそうです。
5分くらいで診断できますので、ぜひ一度あなたの語彙力を測ってみてください。
定期的に測ると、けっこうモチベーションが高まりますよ。
英単語10000語レベル以上オススメ教材
それでは実際に使用した教材のご紹介です。もちろん全部やる必要はありません。
ぼくは飽き性なのと、以下記事にも書いていますが複数単語帳を併用するタイプなので10冊使用しました。
>> 英単語帳の複数併用はアリ!そのメリットを解説【中級者以上向けです】
厳密にいうと「⑨究極の英単語Vol.3 上級の3000語」は10,000語レベル以上とは言えませんが、そのレベルを目指すにあたり抜け漏れを補完してくれたので、入れています。
それぞれ詳しく見ていきます。
①でる順パス単 英検一級
「でる順パス単」の英検一級です。このシリーズは英検対策としては有名ですよね。
英検を受けるつもりはなかったですが、TOEIC以上の単語というと次は英検一級かなと思って取り組みました。
結果的にこれで覚えた単語は出会う頻度が高いですし、やってよかったと思います。
既に述べた通り、語彙数だけで言えばそれでもネイティブ子供レベルなので、学んで損はないです。
ただボリュームが多く、ひたすら「単語⇒意味⇒例文」と単調なので、正直なところ続けるのは辛かったです。
②発信型英語10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング
2冊目は『発信型英語10000語レベル スーパーボキャブラリービルディング』です。
昔から本屋でよく見かけて気になっていたので、取り組んでみました。
収録語彙は優秀で、前半の一般語彙をコロケーション(よく使われる組み合わせ)で覚えるというのもいいと思います。
ただ、発音記号がないので音声を聞くか自分で調べて確認する必要があります。
また、後半の分野別語彙になると、ただただ羅列という感じになっていきます。
ぼくは主に前半の一般語彙(形容詞・動詞・名詞)だけを利用しました。
しかし、それだけでも十分価値がある一冊だと思います。
③英検1級 英単語 大特訓
3冊目の『英検1級 英単語 大特訓』は、②と同じ著者です。
似たような意味を持つ類語でまとめているという点で、既知の単語も別の角度から認識することができてよかったです。
また重要な語彙にはコロケーションがついています。
しかし、こちらも発音記号がついていないのと、各章の途中に入っている「その他の重要語彙」や後半の「句動詞」・「イディオム」・「時事英語表現」等については、これまたちょっと羅列感が強かったです。
収録語彙は素晴らしいですし、自分で工夫しながら覚えられるという方には非常にオススメです。
④英英英単語 超上級編
4冊目は、2019年に出版された『英英英単語 超上級編』です。
帯には「20000語レベル」と書いているのですが、実際は一般的に言われる10000~15000語、英検一級レベルといった印象でした。
ただ、英単語の語義説明がまず英語で書いてあるので、自分の頭で考えさせられるんですよね。
まず英訳だけで意味を考えるようにすると、能動的な取り組みになるので非常に記憶に残りやすかったです。
もちろん横に和訳も書いてあります。
ダウンロードできる音声の方も、「英単語⇒英語で語義説明⇒例文」なので、英単語でわからなくても、英語の語義説明を聞いて、自分で考えて思い出すという形で取り組めるので、一周した後は歩きながら音声だけで学習できました。
わたしは購入していませんが、英英英単語は上級編もあります。
⑤究極の英単語セレクション 極上の1000語(※追記あり)
アルクの究極の英単語シリーズの極上版です。
究極の英単語はVol.3もVol.4も仕上げていませんでしたが、1000語と収録語彙が少ないことに加え、表紙のかっこよさに思わず買ってしまいました。
1000語のうち905語にはすばらしい例文がついており、無理なく覚えられました。
「一流メディア、アカデミックな文献が、より楽に、より深く分かる!」と帯に書いてある通り、レベルの高い凝った表現が多い印象です。
やっておいて損はない一冊だと思います。
追記:2020年4月に新装版が発売されたので、お買い求めの際はこちらをどうぞ。
⑥INSTANT WORD POWER
6冊目は『INSTANT WORD POWER』です。
こちらは全編英語ですが、難しい文章は少ないので一定以上の英語力があれば理解できます。
洋書ボキャビル本としてはかなり有名な一冊です。
こちらで詳しく記事にしています。
>> INSTANT WORD POWER徹底レビュー【洋書ボキャビルの第一歩】
語源から入って、語源・英単語ともに、しつこいくらいに復習テストが出てきます。
惜しい点としては、マニアックな単語が多めなのと、収録語数があまり多くありません。
それでもここで身に付けた語源の知識は非常に有用ですし、日本人が作ったびっちり整理された単語集に疲れたという方にはオススメです。
また洋書を読み切ったという達成感も味わうことができます。
⑦Word Power Made Easy
7冊目の『Word Power Made Easy』は⑥と同じ著者で、続編といってもいいかもしれません。
語源など共通している部分もあるので、⑥とセットで取り組むのがオススメです。こちらも詳しく記事にしています。
>> Word Power Made Easy徹底レビュー【洋書ボキャビル】
コンセプトは一緒ですが、より実用的な語彙が多く、役立ちます。
500ページ超えとけっこうボリュームがありますが、洋書を読むというトレーニングにもなりますし、やり終えるとかなり達成感があります。
⑧BASIC WORD LIST
8冊目は『BASIC WORD LIST』です。こちらも洋書です。
洋書ボキャビル本だと、他には1100 WORDS You Need to Knowが有名ですがサイズが大きくて、自分的には電車で勉強できるものが望ましくこちらを選びました。
アルファベット順で2,000語以上収録されており、SATやACT(アメリカ版センター試験のようなものらしい)対策として、アメリカ人の高校生がこの本で勉強しているようです。
アルファベット順で2,000語は単調ではあるのですが、単語ごとに掲載されている類義語が本書内に出てくるものだったりするので、進めば進むほど知識がつながり、自然と定着させることができました。
例文も当然和訳などないので、自分で理解する必要がありますが、けっこう面白い例文が多くて記憶に残りやすいです。
ちなみに先ほどご紹介した「1100 WORDS You Need to Know」はこちらです。
なお、英語で英語を学ぶための教材は、日本語が介在する余地がないので中級レベル以上の方にかなりおすすめです。
ぼく自身が使ってきた教材を以下記事にまとめたので、ぜひチェックしてみてください。
-
英語を英語で学ぶ!おすすめ洋書教材7選【TOEIC満点が厳選】
続きを見る
⑨究極の英単語Vol.3 上級の3000語
⑩究極の英単語Vol.4 超上級の4000語
最後は有名なアルクの究極の英単語シリーズですね。
12,000語のリストのうち、6001~12000語にあたる部分が収録されています。
だいぶ昔に買ったのですが、特に約半分を占めるWord Listに例文がないのでなかなか覚えられず、放置していました。
ただ抜け漏れを防ぐという意味では、シリーズ4冊で12,000語網羅されているというのは非常に貴重なので、今回改めて取り組みました。
前に取り組んでいたというのももちろんありますが、上記で①~⑧とやってきたこともあり、かなり見覚えのある単語が増えており、2冊ともスムーズに覚えられました。
「究極の英単語だけだと辛い」という方は少し寄り道をして、同じレベルの別の単語集をやってから取り組むと、挫折しにくいかもしれません。
10,000語レベル以上単語帳まとめ
以上、ぼくが10000語以上の語彙力を身に付けるのに使用した教材を10冊ご紹介しました。
全部やる必要はないので、気になるものから取り組んでみることをオススメします。
「より高いレベルの語彙を身に付けて、ハイレベルな英語をスムーズに理解できるようになりたい」という方の参考になれば嬉しいです。
一定期間集中して語彙力を強化すると、見える世界が違ってきますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。