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塔の上のラプンツェル

塔の上のラプンツェルの英語フレーズ70選|日常で使える表現を場面つきで解説

塔の上のラプンツェル(Tangled)使える英語フレーズのアイキャッチ画像

「塔の上のラプンツェルで英語のフレーズを覚えたい」。そう思って検索したのに、出てくる記事を読み比べるとだんだん困ってきませんか。サイトによって英文が微妙に違う誰がどの場面で言ったのか書かれていない。よく見ると歌の歌詞が「フレーズ」として並んでいる。そして何より、紹介されている英文が「かっこいいセリフ」ばかりで、自分の生活で使える気がしない

この記事は、そこを正面から解決するために作りました。ここに載せているのは、英語オリジナル音声に実在することを確認できた英語フレーズ70本だけです。しかも1つのサイトを写したのではなく、系統の違う2つの英語トランスクリプトを機械的に突き合わせ、文言が一致したものだけを採用しています。

さらに、この記事の並べ方はほかと違います。登場順ではなく「言いたいこと」順に並べました。

  • あいさつ/相づち/励ます/断る/謝る/頼む など、言いたい場面から逆引きできる機能別の構成
  • 全フレーズに話者・登場場面・そのまま使うための文法の3点セットつき
  • 3〜8語の短いものが中心なので、今日から口に出せる
  • 出典が1つしか取れなかったフレーズも名指しで開示(他サイトが推している定番も含みます)

セリフを自分の耳で確かめたい方は、Disney+が最短です。日本のアカウントのまま、再生画面の設定から英語音声・英語字幕に切り替えられます。VPNも海外アカウントも追加設定も要りません。Disney+(ディズニープラス)の詳細はこちらから確認できます。

筆者は留学経験なし、TOEIC990点、VERSANT76点(80点満点中)で、以前は海外事業を担当していました。英語は好きな映画とアニメを何十周もして作ってきたので、「映画のフレーズを覚える」ことがどこまで実戦で効くのかは、実感を持って書けます。作品全体の英語については塔の上のラプンツェルの英語ガイドにまとめてあるので、あわせてどうぞ。

この記事の「フレーズ」の選び方

先に、いちばん大事な話をします。フレーズ集の価値は、載っている英文が本当に作品にあるかどうかで決まります。

系統の違う2つのソースで一致した英文だけを載せています

ディズニー作品の中には、権利元が話者名つきの最終脚本をPDFで公開しているものがあります。それがあれば一発で解決するのですが、『塔の上のラプンツェル』については、本記事執筆時点(2026年8月)では、権利元が公開している脚本を見つけられませんでした。

そこで、作られ方がまったく違う2系統の書き起こしを使いました。

  1. 完成版の英語字幕を書き起こしたもの(約1,500行)── 画面に出る英文に近いので、文言の確認に使う
  2. 話者名つきの対話書き起こし(約300の発話) ── 話者:セリフ の形なので、誰の発言かの確認に使う

この2つは制作経路が違うので、片方の書き間違いがもう片方に伝染しません。両方を機械的に突き合わせたところ、文単位で268文が完全に一致しました。この記事のフレーズは、そこから選んでいます。

一致しなかったものは、どれだけ有名でも載せていません。その具体例は記事の後半で名指しして開示します。

「名言」ではなく「自分が使える表現」を選びました

この記事にはもう1つルールがあります。兄弟記事の名言集と、英文を1本も重複させないこと。

当サイトには塔の上のラプンツェルの英語名言40選という記事が別にあります。そちらは「作品の顔になる印象的な一言」を扱っています。この記事は役割をはっきり分けました

英語名言40選(兄弟記事)この記事(英語フレーズ70選)
選ぶ基準印象に残る一言(作品の顔)自分の生活でそのまま使える表現
並べ方話者別(ラプンツェル/フリン/ゴーテル/荒くれ者)機能別(あいさつ/相づち/断る/励ます/謝る…)
主役セリフそのものセリフの中にある
長さ中〜長め3〜8語が中心

2つの記事に同じ英文は1本も入っていません。機械的に照合したうえで、重複していた46文はこの記事の候補からすべて外しました。ですので、両方読んでも同じ話を二度読まされることはありません。

歌の歌詞は載せていません

この作品は名曲揃いですが、歌詞は著作権保護の対象なので、当サイトでは引用しません。曲名・作り手・受賞歴・場面の説明にとどめています。

これは読者にとっても実は重要です。フレーズまとめサイトの一部は、挿入歌の一節を「使える表現」として並べています。 探している言い回しがこの記事に見当たらない場合、それは歌のパートかもしれません。今回使った対話書き起こしには「(歌唱)」の注記が入っているので、その注記が付いた発話は機械的にすべて除外しました。劇中歌の英題と邦題の対応は塔の上のラプンツェルの劇中歌まとめで整理しています。

ソースによって英文が割れる箇所があります

「サイトによって英文が違う」のには理由があります。書き起こした人が違うからです。実際、今回使った2つのソースにも次のような差がありました。

場面字幕書き起こし側対話書き起こし側この記事での扱い
塔を出た直後の自己嫌悪I am a horrible person.I am a horrible daughter.単語そのものが違うので逐語を断定せず両方示す
その直前Mother will be so furious.Mother would be so furious.助動詞が割れる。深追いしない
髪をほめる場面全体で1文2文に分かれる文の切れ目自体が割れる
出迎えHi, welcome home, mother.Welcome home, Mother.Welcome home は一致。前置きの有無だけ違う
抗議の一言Excuse me.(ピリオド)Excuse me?(疑問符)意味が変わる差なので明記する
信じる決断So I have made the decision to trust you.So, I have decided to trust you.逐語不一致のため不採用
フリンの姓Ryder と誤記ありRiderRider が正

つまり「1文字まで完全に正しい英文」をフレーズ記事で断定するのは、そもそも無理があります。この記事では、2つのソースで内容が一致したことを確認したうえで、綴りは一般的な表記に寄せるという方針を取りました。なお兄弟の名言記事では Frying pansFry panssmoldersmoulder という別の箇所の揺れを扱っています。同じ作品でも、見る場所を変えると違うところが割れます。

あいさつ・話しかけるときのフレーズ

まずは会話の入り口から。ここは英語がやさしいわりに、教科書には載っていない自然な言い方が多い場所です。

Welcome home, Mother.

訳:おかえりなさい、お母様。

ラプンツェルがゴーテルを塔に迎え入れる場面。日本語の「おかえり」にいちばん近いのが Welcome home. です。

ポイントは語順と主語の省略Welcome home.You are welcome home. の短縮ではなく、Welcome を間投詞のように使う決まった形です。だから Welcome back.(戻ってきたね)とも言えますし、Welcome home は「(長期の外出から)我が家へ」というニュアンスが強くなります。

なお字幕書き起こし側では Hi, welcome home, mother. と、前に Hi, が付いています。逐語は割れますが Welcome home の部分は両方一致しています。

Are you hungry?

訳:おなかすいてる?

フリンがラプンツェルを酒場へ連れて行く直前の一言。中学英語そのものですが、「ごはんに誘う」ときの英語の入り方として完成されています。

日本語だと「ごはん行かない?」といきなり誘いますが、英語は Are you hungry?相手の状態を確認してから提案に移るのが自然。次のフレーズと必ずセットで覚えてください。

I know a great place for lunch.

訳:ランチにいい店、知ってるよ。

これが Are you hungry? の直後に来ます。誘い文句として、これ以上ないくらい実用的です。

  • I know a place.「いい店を知っている」place は「店」を指す口語
  • a great place for ~:〜にぴったりの店。for dinner for coffee for drinks と入れ替えるだけで応用可能

Let's go to a restaurant. と言うより、I know a great place for lunch. のほうが100倍こなれて聞こえます。 丸ごと覚えてください。

Where are you from?

訳:どこの出身なの?

荷馬車の上でラプンツェルがフリンに聞く一言。定番中の定番ですが、この作品で使われている位置が面白いところです。

彼女は世間話として聞いているのに、フリンはこれを踏み込まれた質問として受け取ってはぐらかします。Where are you from? は初対面の潤滑油にもなれば、人によっては身の上話への扉にもなる。英語圏でこの質問が持つ微妙な重さが、この場面に出ています。

Where are we going?

訳:どこ行くの?

ユージーンがランタンを見に行く直前に言う一言。1つ前と主語が違うだけですが、are we にすると「一緒に行動している前提」が生まれます。

Where are you going?(どこ行くの=あなたが)と Where are we going?(どこ行くの=私たちが)は、日本語だと同じ訳になりますが、英語では関係性がまるで違うので使い分けが必要です。

Thanks for everything.

訳:いろいろありがとう。

酒場の荒くれ者たちと別れるときのラプンツェルの一言。別れ際の万能フレーズです。

Thanks for ~ の後ろには名詞か動名詞が来ますが、everything にすると「何にお礼を言えばいいか分からないほど世話になった」という気持ちが出ます。旅先でも職場を離れるときでも、これ1本で成立します。

相づち・リアクションのフレーズ

英語の会話が続かない原因の多くは、単語力ではなくリアクションの手数です。この作品はここが特に豊富です。

Oh, it's nothing.

訳:ああ、大したことないわ。

ゴーテルに髪のことを言われたラプンツェルの返し。ほめられたときの謙遜として最頻出の表現です。

It's nothing. は直訳すると「それは無だ」ですが、実際は「大したことないよ」「気にしないで」。Thank you. の代わりに使う謙遜の定番で、お礼を言われたときの「いえいえ」としても使えます。

You've got to be kidding me.

訳:冗談だろ。

マキシマスがラプンツェルにあっさり懐いたのを見たフリンの一言。信じられないものを見たときの決まり文句です。

  • have got tohave to の口語形。ここでは義務ではなく「〜に違いない」という強い推量
  • kid は「からかう」。You're kidding. No kidding. も同じ family

会話では You've gotta be kidding me. と縮まります。呆れ・驚き・軽い抗議のどれにも使える、非常に守備範囲の広いフレーズです。

Excuse me?

訳:はぁ?/なんて言った?

ラプンツェルが馬に向かって「悪い男を追いかけて疲れたでしょう」と言った、その「悪い男」が自分だと気づいたフリンの抗議。

ここは絶対に押さえてほしいポイントです。Excuse me.(ピリオド)は「すみません」ですが、Excuse me?(上げ調子)は「ちょっと待って、今なんて?」という抗議になります。同じ2語で、丁寧語にも喧嘩腰にもなる

面白いことに、今回の2つのソースはここの句読点が割れていました(字幕側はピリオド、対話側は疑問符)。文字だけ見ていると分からない差なので、英語音声で確かめる価値がある一言です。

I'm sorry, me?

訳:え、ごめん、オレ?

酒場で「お前の夢は?」と振られたフリンの返し。上の Excuse me? の親戚です。

I'm sorry は謝罪ではなく「え、聞き間違いかな」という前置き。そこに me? を足すだけで、「まさか自分に話しかけてないよね?」という驚きが出ます。会議で急に指名されたときにそのまま使えます。

Oh, my gosh!

訳:うわ、なんてこと。

塔を出た直後、感情が激しく上下するラプンツェルの一言。

goshGod の婉曲表現です。英語圏では Oh, my God! を避ける人が一定数いるため、gosh goodness heavens に言い換えます。フォーマルな場や初対面では Oh, my gosh! のほうが無難、というのは知っておいて損がありません。

Who cares?

訳:誰が気にするんだよ。

手配書の似顔絵の鼻を気にするフリンに、相棒が投げる一言。「どうでもいい」を1秒で言う表現です。

形は疑問文ですが、意味は修辞疑問(誰も気にしない)。同じ型に Who knows?(誰にも分からない)Who cares what they think?(人がどう思おうと関係ない)があります。ただし相手に向けて使うとかなり冷たいので、対象は「物事」に限るのが安全です。

Not even close.

訳:全然ちがう。

扉の向こうの警備隊長に、荒くれ者が返す一言。「惜しくもない」=完全な否定です。

close は「近い」。Close!(惜しい!)の否定形が Not even close. なので、「近いどころか、かすってすらいない」というニュアンス。クイズ、見積もり、予想外れ、どこでも使えます。

You know what I mean?I'm starting to.

訳:言ってる意味、分かる?/分かりかけてきた。

ボートの上でのラプンツェルとユージーンのやりとり。この2行のセットが素晴らしいので、まとめて紹介します。

You know what I mean? は日本語の「〜って感じ、分かる?」。会話で自信がないときの保険としても、間を持たせるつなぎとしても機能します。

返しの I'm starting to.I'm starting to know what you mean. の省略。日本人がいちばん出てこない形がこれです。英語では、直前の文の動詞以下をまるごと省いて to だけ残す(to不定詞の代不定詞)。Do you want to come?I'd love to. と同じ構造で、言えると一気に「英語っぽく」なります

相手を落ち着かせる・励ますフレーズ

作品全体を通して、この2人はずっと誰かをなだめています。おかげでなだめ表現の見本市になっています。

Oh, don't you worry.

訳:ああ、心配しないで。

昼食の場所を聞かれたフリンの返し。Don't worry.you が入っているのが味噌です。

否定命令文に主語 you を入れると、意味が強まると同時にくだけますDon't you dare. と同じ型)。「まあまあ、任せとけ」に近い温度感。教科書の Don't worry. より人間味が出る言い方です。

Oh, don't worry, dear.

訳:ああ、心配ないわ、いい子ね。

同じ「心配しないで」でも、ゴーテルが終盤に言うほうは温度がまったく違います。

dear は本来やさしい呼びかけですが、状況によっては見下しの記号になります。この場面がまさにそれ。やさしい単語を使いながら相手を下に置くという彼女の話し方は、後ろの専用セクションでまとめて扱います。

Easy, boy, easy!

訳:落ち着いて、いい子だから。

暴れる軍馬マキシマスをなだめるラプンツェルの一言。

Easy.「落ち着け」の一語命令で、Take it easy. の短縮形として定着しています。動物にも人にも使えますEasy, easy. と繰り返すのが実際の使われ方で、この場面もまさにそう言っています。

Just don't, don't freak out.

訳:とにかく、パニックにならないでね。

髪の力を見せる直前のラプンツェル。freak out「取り乱す・パニックになる」という超頻出の句動詞です。

Don't freak out. は「落ち着いて」の中でも「これから驚くことを言うけど」という前振りとして使われます。サプライズの直前、悪い知らせの直前にぴったり。

I'm not freaking out, are you freaking out?

訳:オレは取り乱してない。そっちこそ取り乱してる?

その直後のユージーン。明らかに取り乱している人のセリフとして完璧です。

学習的に価値が高いのは、同じ句動詞を否定文と疑問文で連続して使っている点。freak out の活用(freaking)と、be動詞 + 主語 の倒置が1文で確認できます。この1文を音読するだけで freak out は一生忘れません。

You are such a good boy!

訳:ほんとにいい子ね。

マキシマスをほめるラプンツェル。such a + 形容詞 + 名詞ほめ言葉の基本形です。

so good ではなく such a good boy になるのは、後ろに名詞が来るからso は形容詞・副詞を、such は名詞のかたまりを強めます。You are so kind.You are such a kind person. の使い分けがこれで説明できます。

It will be.

訳:きっとそうなるよ。

「期待はずれだったらどうしよう」というラプンツェルへの、ユージーンの短い返し。

It will be (everything you dreamed). の省略です。この3語だけで励ましが成立するのが英語のすごいところ。相手のセリフの一部を受けて、bedo だけ残して答えるのは英語の会話の基本動作で、日本語の「そうなるよ」より短く、しかも力強く響きます。

断る・かわす・言い訳するフレーズ

このセクションはフリンとゴーテルの独壇場です。断り方の語彙は、教科書ではほとんど教えてくれません。

Sorry, boys, I don't sing.

訳:悪いな、みんな。オレは歌わないんだ。

酒場で歌を振られたフリンの断り。現在形で断るのがポイントです。

I won't sing.(歌わない=意志)でも I can't sing.(歌えない=能力)でもなく I don't sing.現在形は「習慣・性質」を表すので、「そういうことをする人間ではない」という断り方になります。I don't drink. I don't dance. と同じ型で、理由を説明せずに済むいちばん便利な断り方です。

It's no use.

訳:無駄だよ。

水没する洞窟の中でのフリン。あきらめを表す最短表現です。

It's no use. の後ろには動名詞が続けられます(It's no use trying.=やっても無駄)。It's not useful. とは言いません。慣用句なので形ごと覚えてください。

There's no point.

訳:意味がない。

同じ場面の続き。It's no use. とほぼ同義ですが、こちらのほうが日常での使用頻度は高い印象です。

There's no point (in) -ing の形で「〜しても仕方がない」。There's no point in arguing.(言い合っても仕方ない) のように使います。2つ続けて出てくるので、違いを意識せずセットで覚えるのに最適な場面です。

It's pitch black down there.

訳:下は真っ暗だ。

同じ場面。pitch black「真っ暗」を表す決まった強調表現です。

pitch は本来「(黒い)ピッチ・タール」。英語には「名詞+色」で最上級の濃さを表す型があり、pitch black(真っ黒)snow white(真っ白)ice cold(氷のように冷たい) が代表例。丸ごと覚えると表現の解像度が上がります。

A horrible decision, really.

訳:ひどい判断だよ、まったく。

ラプンツェルが「あなたを信じることにした」と言った直後に、フリンが横から差し込む合いの手。

英語としては (That was) a horrible decision, really. の省略で、会話では主語と be動詞を落として名詞句だけ投げるのがごく普通です。文末の really「まったくもって」という念押し。皮肉の温度を1段上げます。

なお、直前のラプンツェルのセリフは2つのソースで文言が割れていました(So I have made the decision to trust you.So, I have decided to trust you.)。そちらは逐語が確認できないので採用していません。

Rapunzel, we're done talking about this.

訳:ラプンツェル、この話はもう終わり。

外に出たいと訴えるラプンツェルを、ゴーテルが打ち切る一言。話題を強制終了させる表現です。

be done -ing「〜し終えている」We're done here.(この件は以上)I'm done talking.(もう話さない)と応用できます。We finished talking. より圧倒的に会話的で、しかも有無を言わせない響きがあります。

Because I really thought we dropped the issue, sweetheart.

訳:だってこの話は終わったと思ってたのよ、いい子ちゃん。

同じ場面。drop the issue「その話題を打ち切る」という句動詞的な言い回しです。

drop は「(持っていたものを)落とす」から転じて「(話題を)やめる」。Just drop it.(もうその話はやめて) が日常でいちばんよく使う形です。文末の sweetheart は、ここではやさしい呼びかけの皮を被った圧力として機能しています。

話を切り出す・整理するフレーズ

会話の「骨組み」を作る表現です。ここが言えると、単語が少なくても議論に参加できます。

Let me just get this straight.

訳:ちょっと整理させて。

取引の条件を確認するフリンの一言。ビジネスでもそのまま使える最重要フレーズの1つです。

  • get ~ straight「〜をきちんと理解する・整理する」straight は「まっすぐ=ゆがみのない状態」
  • Let me just ~just を挟むと「ちょっとだけ」という遠慮が入り、当たりがやわらかくなる

会議で相手の話が入り組んできたら、Let me just get this straight. と言って自分の理解を並べ直す。これができるだけで「英語ができる人」に見えます。

Okay, I've been thinking a lot about what you said, earlier.

訳:あのね、さっき言われたこと、ずっと考えてたの。

誕生日の願いを切り出すラプンツェル。言いにくい話を始めるときの型として非常に優秀です。

I've been thinking about ~現在完了進行形で、「ある時点からずっと考え続けて、今も考えている」という継続を表します。単なる I thought about it.(考えた)とは重さが違い、「これは思いつきではない」と伝わります。

what you said は関係代名詞 what(〜こと)。the thing that you said を2語に圧縮した形で、会話では圧倒的にこちらが自然です。

Didn't know you had that in you back there.

訳:さっきは、そんな一面があるとは思わなかったよ。

酒場を切り抜けた直後、フリンがラプンツェルに向けて言う一言。

  • have it in you「(そんな)力・度胸を秘めている」I didn't know you had it in you! の形で頻出
  • 文頭の I の省略:会話では主語の I を落として Didn't know 〜 と始めるのが普通

ほめ言葉として、そのまま職場で使えます。 想定外の活躍をした同僚に投げる一言としてぴったりです。

Well, then you'd be the first. But thank you.

訳:じゃあ君が最初だな。でも、ありがと。

ほめられたユージーンの返し。照れ隠しの英語として完成度が高い2文です。

you'dyou would で、仮定法の含み(もしそれが本当なら)があります。You are the first. と断定しないことで、「本気にはしてないけどうれしい」という微妙な距離が出る。日本人がいちばん作りにくいトーンです。

Probably be best if we avoid ruffians and thugs, though.Yeah, that's probably best!

訳:ならず者やゴロツキは避けるのが得策だな。/うん、そのほうがいいわね。

酒場へ向かう道中のやりとり。提案とその同意が1セットで学べます。

(It would) probably be best if ~「〜するのがいちばんいいだろう」という控えめな提案should より押しつけがましくなく、must より柔らかい。ビジネスメールでもそのまま使えます。

返しの That's probably best.「そうしよう」の穏やかな言い方Yes. の代わりに使えると、会話の質感が変わります。

Call it what you will.

訳:呼び方はお好きにどうぞ。

塔でフリンを説得するラプンツェル。やや文語的ですが、書き言葉でも使える便利な譲歩表現です。

what you willwhat you will call it の省略で、will は「意志」の本動詞。Call it what you want. のほうが口語では一般的なので、まずはそちらで覚えて、この形は「聞いて分かる」ようにしておけば十分です。

頼む・交渉する・確認するフレーズ

物語の中心が「取引」なので、依頼と交渉の表現が自然に濃くなっています。

Give me a boost, and I'll pull you up.

訳:押し上げてくれ。そしたら引き上げてやる。

城壁を登る場面のフリン。依頼と見返りを1文で言う型です。

  • give ~ a boost「押し上げる・後押しする」。比喩でも使えます(give the economy a boost
  • 命令文 + and + will「〜してくれれば…する」という条件If you give me a boost, I'll pull you up. と同じ意味を、より短く力強く言える

この「命令文 + and」の型は、交渉の場でそのまま武器になります。

Give us the satchel first.

訳:先にカバンを渡せ。

その返しとして相棒が言う一言。first の位置に注目してください。

英語では「先に」を表す first を文末に置くのが自然です(Pay me first. Ask first.)。日本語の語順どおり First give us ~ としても通じますが、文末のほうが口語的で、しかも条件を突きつける響きが出ます。

Now, help us up, pretty boy.

訳:さあ、こっちも引き上げてくれ、色男。

同じ場面。help + 人 + 副詞 という形が面白いところです。

help us uphelp us (to get) up の省略。英語では up down in out などの副詞ひとつで動作の方向を表せるので、help her in(乗るのを手伝う)help him down(降りるのを手伝う)と応用できます。

Just let me heal him.

訳:とにかく彼を治させて。

終盤、ラプンツェルが持ちかける取引。let + 人 + 動詞の原形(〜させて)の交渉での使い方です。

Let me ~ は許可を求める最短の形で、Can I ~? より積極的、I want to ~ より控えめという絶妙な位置にあります。Just を足すことで「それさえ許してくれれば」という切実さが出ます。

You have three seconds.

訳:3秒やる。

扉の前での警備隊長。最後通告の言い方です。

日本語の「3秒だけ待つ」を、英語は You have three seconds.(あなたは3秒を持っている)と相手を主語にして言います。I'll wait three seconds. より圧が強いのは、時間を相手の持ち物として渡してしまっているからです。

I promise, you have to trust me.

訳:約束する。だから信じて。

終盤のラプンツェル。I promise の使い方が学べます。

I promise は単独で挿入句として使えます(I promise, it'll be fine.)。I promise you that ~ と型どおりに言うより、独立して差し込むほうが会話では自然です。you have to trust mehave to は義務ではなく「そうするしかない」という切実な訴え

反省する・謝るフレーズ

日本語より英語のほうが、実は謝り方のバリエーションが細かい言語です。この作品はそこも押さえられます。

This is all my fault.

訳:全部わたしのせいだわ。

洞窟の中でのラプンツェル。責任の引き受け方として最も基本的な形です。

fault は「責任・落ち度」。It's my fault.all が入ると「全面的に」という意味になります。I'm sorry. が謝罪なのに対し、It's my fault.原因の帰属を明示する言い方で、英語圏ではこの2つを分けて使います。

She was right, I never should have done this.

訳:あの人が正しかった。こんなこと、絶対にするべきじゃなかった。

同じ場面の続き。should have + 過去分詞(〜すべきだった)の否定形が出てきます。

  • should have done:〜すべきだったのに(しなかった)
  • should not have done / never should have done:〜すべきではなかったのに(してしまった)

日本人がいちばん混乱するのがこの2つの区別です。どちらも「実際とは違う過去」を表すので、後悔を語るときの必須アイテム。ここでは never を前に出すことで「絶対に」という強調が入っています。

I should have given it to you before, but I was just scared.

訳:もっと前に渡すべきだったの。でも、ただ怖かった。

ボートの上でのラプンツェル。今度は肯定形の should have です。

同じ映画の中に否定形と肯定形が両方出てくるので、2つ並べて音読すると違いが体に入りますbut I was just scaredjust は「ただ〜なだけ」で、言い訳を最小限にする効果があります。

Oh, I'm so sorry.

訳:ああ、本当にごめんなさい。

終盤のラプンツェル。I'm sorry.so が付くだけですが、強調の作り方として重要です。

英語の sorryvery sorry とも言えますが、会話では so sorry のほうが圧倒的に自然so は感情を乗せる語なので、謝罪・感謝・驚きには so、客観的な描写には very と覚えておくと外しません。

I can't believe I did this!

訳:自分がこんなことしたなんて信じられない!

塔を出た直後、感情が乱高下するラプンツェル。I can't believe ~ は英語の感嘆文の主力です。

日本語の「〜なんて!」に対応する形がこれ。良い意味でも悪い意味でも使えますI can't believe you came!=来てくれるなんて!)。ここでは同じ文を音量を変えて3回繰り返しており、動揺が音で表現されている名場面です。

I am a despicable human being.

訳:わたしは軽蔑すべき人間だわ。

同じ場面。自己嫌悪を大げさに言う言い回しです。

despicable は「軽蔑に値する」というかなり強い語。human being(人間)という硬い言い方と組み合わせることで、大げさすぎて笑えるというのがこの場面の狙いです。単語の硬さでユーモアを作るのは英語のよくある手口なので、感覚として知っておくと映画が面白くなります。

なお、このすぐ近くのセリフは2つのソースで単語そのものが割れていましたI am a horrible person.I am a horrible daughter.)。逐語を断定できないので、この記事ではそちらを採用していません。

「もし〜だったら」を言うフレーズ

不安や願望を語るときの型です。仮定法を「文法」ではなく「気持ちの言い方」として覚えられます。

What if it's not everything that I dreamed it would be?

訳:もし、思い描いていたものと違ったらどうしよう。

ランタンを見に行くボートの上、長年の夢を目前にした不安。What if ~? は不安を語る最強の型です。

What if ~?What (will happen) if ~? の省略。後ろは現在形でも過去形でもよく、現在形なら「現実にありうる心配」になります。What if it rains?(雨だったらどうする?)のように日常でも頻出。

後半の that I dreamed it would be は関係代名詞節で、would時制の一致(過去の時点から見た未来)。短い文の中に「仮定」と「時制の一致」が同居しているので、音読素材として非常に優秀です。

And what if it is?

訳:じゃあ、もし思ったとおりだったら?

その直後の一言。ここが本当にうまい。

is の後ろは省略されていて、前の文の everything that I dreamed it would be を丸ごと受けています否定で心配したあと、同じ形の肯定で問い直す。英語の省略が効いた、教科書には絶対に載らない自然な会話です。

Can't you picture me in a castle of my own?

訳:オレが自分の城にいるとこ、想像できないか?

冒頭、城の屋根の上でのフリン。picture を動詞で使うのがポイントです。

  • picture + 人 + 場所/状況「〜が…しているところを思い描く」imagine より映像的
  • of my own「自分だけの」my own castle とほぼ同義ですが、後ろに置くと「自分の力で手に入れた」という含みが出る

Can't you ~? という否定疑問で始めることで、同意を求める押しの強さが生まれています。

I'm used to it.

訳:慣れてるから。

同じ冒頭の場面。be used to ~(〜に慣れている)の最短形です。

ここは間違えやすいので整理します。

  • be used to + 名詞/動名詞〜に慣れている(状態)
  • get used to + 名詞/動名詞〜に慣れる(変化)
  • used to + 動詞の原形昔は〜したものだ(過去の習慣)

この3つは形が似ているだけで別物です。 I'm used to it. は状態のほう。ちなみに変化を表す get used to のほうも同じ場面の近くで使われていて、そちらは英語名言40選で扱っています。同じ映画の同じシーンで2つの形が確認できるというのは、教材としてかなり贅沢です。

マザー・ゴーテルに学ぶ、やわらかいのに刺さる言い回し

このセクションだけ、話者で切りました。理由があります。マザー・ゴーテルの英語は、単語がやさしいのに相手を追い詰めるという、極めて実用的な技術の塊だからです。

もちろん真似して人を追い詰めてほしいわけではありません。ただ、「言われたときに気づける」ようになるだけでも価値がある言い回しばかりです。英語版の声はドナ・マーフィ(Donna Murphy)。キャラクターの英語名と声優は塔の上のラプンツェルのキャラクター英語名一覧にまとめました。

How you manage to do that every single day without fail?

訳:どうやって毎日欠かさずそれをやるのかしら。

ラプンツェルの髪をほめる(ふりをする)場面。

  • manage to do(苦労して)どうにか〜するcan do と違い「大変なことをやってのける」という含みがある
  • every single day毎日欠かさずsingle を挟むと強調になる
  • without fail必ず・欠かさず

ここは1点、正直に書いておきます。英語として自然なのは How do you manage ~? で、助動詞 do が入るのが本来の形です。今回の2つのソースはどちらも do を落とした形になっていましたが、話し言葉では助動詞が飲み込まれることがあるので、これはそのまま「聞こえたとおりに書き起こされた」ものと考えられます。自分で使うときは How do you manage to ~? にしてください。

なお、この直後の文の切れ目も2つのソースで割れていました。字幕側は全部つなげて1文、対話側は2文に分けています。逐語の確定が難しい代表例です。

It looks absolutely exhausting, darling.

訳:見るからに、へとへとになりそうよね。

続く一言。ほめているように見えて、実は「面倒くさい作業だね」と言っています。

  • look + 形容詞:〜に見える
  • exhausting(人を)疲れさせるexhausted(疲れた)との使い分けが超頻出
  • absolutely完全にexhausting のような強い形容詞は very ではなく absolutely で強める

-ing-ed の区別は、これ1文で覚えられます。The work is exhausting.(仕事がしんどい)と I am exhausted.(私が疲れた)。主語が「疲れさせる側」なら -ing、「疲れさせられた側」なら -ed

Then I don't know why it takes so long!

訳:じゃあ、なんでそんなに時間がかかるのかしらね。

ラプンツェルが「大したことない」と謙遜した、その直後です。謙遜を逆手に取る返し方として、悪い意味で完成されています。

it takes ~「(時間が)かかる」の定型It takes two hours. How long does it take? と応用できます。文頭の Then は「じゃあ」という受け方で、相手の発言を前提として使って矛盾を突くという使い方です。

Oh, darling, I'm just teasing.

訳:あら、ごめんなさい、からかっただけよ。

そしてこう締めます。I'm just teasing. は「冗談だよ」の定番です。

tease は「からかう」。I'm just kidding. とほぼ同じですが、teasing のほうが「相手をいじった」という含みが強いです。

この4文の流れを、ぜひ通しで見てください。ほめる → 疲れそうと言う → 謙遜させる → 遅いと責める → 冗談だと引っ込める。英語の「攻撃してから撤退する」話法が、たった4文で完成しています。 フレーズ単体ではなく、並び順ごと覚える価値がある場所です。

Oh, Rapunzel, you know I hate leaving you after a fight.

訳:ああラプンツェル、けんかしたあとに出かけるのは嫌なのよ。

出かける直前の一言。hate -ing(〜するのが嫌だ)が使われています。

hate to dohate -ing はどちらも使えますが、-ing のほうが「その行為そのものが嫌い」という一般的な感覚を表します。文頭の you know は「ほら、分かるでしょ」という共感を強制する前置きです。

Especially when I've done absolutely nothing wrong.

訳:特に、わたしが何も悪いことをしていないときはね。

その続き。現在完了 + nothing wrong の組み合わせです。

I've done nothing wrong. は「私は何も悪いことをしていない」。nothing の後ろに形容詞が来る(nothing wrong something new anything specialという語順は、日本語話者が崩しやすいポイントです。absolutely でさらに強めています。

この一文が怖いのは、直前に自分が一方的に言い負かしているからです。「私は悪くない」を先に宣言して罪悪感を相手に移す。英語表現としては完全に正しく、使われ方だけが悪質です。

I thought he'd never leave.

訳:あら、あの人ったら、いつまでも帰らないんだから。

フリンが去った直後の一言。皮肉の完成形です。なお字幕書き起こし側では前に Well, が付いていますが、本体の部分は両方のソースで一致しています。

I thought he'd never leave. を直訳すると「彼は絶対に帰らないと思った」。実際の意味は「やっと帰ったわね(長かった)」過去の思い込みを述べる形で、現在の感想を伝えるという英語らしい皮肉の作り方です。パーティーで長居した客が帰ったあとに使う定番でもあります。

Oh, it was easy, really.

訳:ああ、簡単だったわ、本当に。

どうやって見つけたのかと問われての返し。文末の really に注目してください。

really を文末に置くと「本当にね」という念押しになり、内容が誇らしいことでも、そうでなくても、余裕を演出しますA horrible decision, really. とまったく同じ位置・同じ機能です。同じ映画の中で2回出てくるので、型として抽出しやすい。

Now look what you've done, Rapunzel.

訳:ほら、自分がしたことをよく見なさい、ラプンツェル。

終盤の一言。Look what you've done. は責めるときの決まり文句です。

what you've done は関係代名詞 what(〜したこと)。現在完了なので「やったことの結果が今も残っている」という含みがあり、だからこそ責める力を持ちます。日本語の「何してくれたんだ」にほぼ完全対応します。

In case you get any ideas about following us.

訳:わたしたちを追ってこようなんて考えを起こさないようにね。

終盤。in case(〜するといけないから)が使われています。

  • in case ~〜の場合に備えて/〜するといけないから。後ろは現在形
  • get ideas about ~「〜しようという気を起こす」。決まった言い回しで、Don't get any ideas. は「変な気を起こすな」

in caseif と混同されやすいですが、if が「もし〜なら」なのに対し、in case は「〜かもしれないから、先に手を打つ」という予防の発想です。Take an umbrella in case it rains. が典型例。

All of this is as it should be.

訳:これが全部、あるべき姿なのよ。

終盤の説得。as it should be(あるべき姿)という慣用句です。

as は「〜のように」、it should be は「そうであるべき」。全体で「正しい状態にある」という意味になり、That's as it should be.(それでいい) の形でも使われます。やさしい単語だけで抽象的なことを言うというのが、この人の話し方の核心です。

Why would you ask such a ridiculous question?

訳:どうしてそんなばかげた質問をするの?

正体を問い詰められたときの返し。質問に質問で返して逆に責めるという典型的な回避術です。

  • Why would you ~?Why do you ~? より「そもそもなぜそんなことを」という非難が強いwould が「(普通なら考えられないのに)あえて」というニュアンスを足す
  • such a ridiculous questionsuch a + 形容詞 + 名詞 の強調。前に出てきた You are such a good boy! と同じ型

同じ文型が、ほめ言葉にも罵倒にもなる。英語の型が中立であることがよく分かる対比です。

You know how I hate the mumbling.

訳:わたしがもごもご話すのを嫌うの、知ってるでしょう。

聞き返すときの一言。You know how I hate ~ は覚えておくと便利な型です。

how は「どれほど」の意味で、You know how much I hate ~much が落ちた形。「私がどれだけ〜を嫌いか知ってるよね」=暗黙の圧力mumblingmumble(もごもご言う)の動名詞で、定冠詞 the が付いているのは「あなたのその癖」を指しているからです。

会話のすき間を埋める短いフレーズ

ここまでの長めのフレーズに加えて、2〜4語で完結する実在フレーズをまとめました。この表にも自作の英文は1つも入れていません。すべて2つのソースで一致を確認したものです。

英語日本語訳話者使いどころ
Hold on.ちょっと待って。フリン電話でも対面でも使える万能の「待って」
That's it!それよ!/それでいい!ラプンツェル相手が正解したとき、うまくできたとき
We should go.もう行こう。フリンその場を離れることを提案する
Tell me, now!今すぐ言え!ユージーンnow を足すだけで命令が切迫する
Find your humanity.人としての心を思い出して。ラプンツェルhumanity は「人間らしさ」
I have something for you too.わたしもあなたに渡すものがあるの。ラプンツェルプレゼントを渡す前置き
That's a lot of hair.すごい量の髪だな。荒くれ者That's a lot of ~ で量に驚く
She's growing it out.伸ばしてるんだ。フリンgrow ~ out は「(髪を)伸ばす」の定番
Let down your hair!髪を下ろして!ゴーテルlet down の文字どおりの用法

短いフレーズは「単語が簡単=易しい」とは限りません。 That's it!Hold on. も、文脈が変われば意味が変わります。短いものほど場面ごと覚えるのが正解です。

出典が1つしか取れなかったフレーズ

ここが、この記事でいちばん他と違うところかもしれません。採用しなかったフレーズを開示します。

フレーズ状況この記事での扱い
See for yourself.字幕書き起こしにのみ存在。話者名つきの対話書き起こしには無い他サイトが「使えるイディオム」の代表として推していますが、2ソース一致の基準を満たしません
So I have made the decision to trust you.2つのソースで文言そのものが違う(もう一方は So, I have decided to trust you.逐語が確定できないため不採用
Well, tell that to my frying pan.どちらのソースにも存在しない不採用
Best day ever!両方に存在するが、句読点も大文字の使い方も完全に割れる実在は確認できるが、逐語での断定はしない

See for yourself.(自分の目で確かめて)は、英語として何も間違っていませんし、実際に使える表現です。ただ、この記事のルールは「2つのソースで一致したものだけ」。ルールを自分で破ってまで載せることはしないという判断です。

逆に言えば、他サイトで見かけたフレーズがこの記事に無くても、それが「間違い」とは限りません。確認の基準が違うだけです。英題 Tangled の意味と改題の経緯は塔の上のラプンツェルの英語タイトルの意味で詳しく扱っています。

この記事のフレーズ一覧|言いたいことから逆引き

最後に、機能別の早見表を置いておきます。「これ英語で何て言うんだっけ」から引けます。

言いたいこと英語フレーズ型・ポイント
おかえりWelcome home.間投詞的な決まり文句
ごはん誘うI know a great place for lunch.a great place for ~
いろいろありがとうThanks for everything.別れ際の万能形
大したことないよOh, it's nothing.謙遜の定番
冗談だろYou've got to be kidding me.have got to=強い推量
はぁ?Excuse me?ピリオドと疑問符で意味が変わる
え、自分?I'm sorry, me?指名されたときの驚き
どうでもいいWho cares?修辞疑問
全然ちがうNot even close.完全否定
分かりかけてきたI'm starting to.to だけ残す省略
心配ないよOh, don't you worry.否定命令+you
落ち着いてEasy, boy, easy!Take it easy. の短縮
パニックにならないでDon't freak out.句動詞 freak out
きっとそうなるよIt will be.be だけ残す省略
歌わないんだI don't sing.現在形=性質としての断り
無駄だよIt's no use.後ろは動名詞
意味がないThere's no point.in -ing を続けられる
真っ暗だIt's pitch black.名詞+色の強調
この話は終わりWe're done talking about this.be done -ing
その話はやめてJust drop it.drop the issue の口語形
整理させてLet me just get this straight.get ~ straight
ずっと考えてたI've been thinking about ~現在完了進行形
そんな一面あったのかI didn't know you had it in you.have it in you
〜するのが得策だIt would probably be best if ~控えめな提案
押し上げてGive me a boost.命令文+and
〜させてJust let me ~let + 人 + 原形
約束するI promise, ~挿入句として使う
全部わたしのせいThis is all my fault.責任の帰属
すべきじゃなかったI never should have done this.should have + 過去分詞
すべきだったI should have given it to you.同上(肯定)
信じられないI can't believe I did this!感嘆の主力
もし〜だったらWhat if ~?不安を語る型
想像できる?Can you picture me ~?picture を動詞で
慣れてるI'm used to it.be used to=状態
どうにか〜するmanage to do苦労の含み
疲れそう/疲れたexhaustingexhausted-ing と -ed の区別
冗談だよI'm just teasing.kidding の親戚
やっと帰ったわねI thought he'd never leave.皮肉の型
何してくれたんだLook what you've done.現在完了+関係詞what
〜するといけないからin case ~if との違いに注意
変な気を起こすなDon't get any ideas.get ideas about ~
あるべき姿as it should be慣用句
そんなばかげた質問such a ridiculous questionsuch a + 形容詞 + 名詞
ちょっと待ってHold on.万能
それでいいThat's it!正解・完成の合図
髪を伸ばすgrow it out句動詞

Disney+で英語音声・英語字幕にして耳で確かめる

ここまで読んで、「実際の発音で聞いてみたい」と思った方へ。これがいちばん確実な確認方法です。

Tangled は Disney+ で配信されています。Disney+の作品は、日本のアカウントのまま、再生画面の設定メニューから英語音声・英語字幕に切り替えられますVPNも、海外アカウントの作成も、追加の設定も要りません。

手順は4ステップだけです。

  1. Disney+で『塔の上のラプンツェル』を再生する
  2. 再生画面の設定(歯車または吹き出しのアイコン)を開く
  3. 音声(Audio)を English に変える
  4. 字幕(Subtitles)を English に変える

フレーズを覚える目的なら、周回ごとに設定を変えるのが効率的です。

段階音声字幕ねらい
1周目日本語なし話を思い出す
2周目English日本語意味を落とさず英語の音に慣れる
3周目EnglishEnglish音と綴りを結びつける
4周目Englishなし聞き取れる範囲を確認する

この記事のフレーズを確認するなら3周目の設定が最適です。字幕で英文を目で追いながら、実際の発音とリズムを耳で拾えます。とくに Excuse me.Excuse me? のように文字では区別がつかず、音でしか分からない差は、この設定でしか確かめられません。

なお英語字幕には「字幕」と「クローズドキャプション(CC)」の2種類が用意されていることがあります。CCは効果音の説明も表示されるので、セリフだけを追いたいなら通常の英語字幕のほうが読みやすいです。作品や時期によって選べる言語は変わることがあるので、視聴前に画面で確認してください。

まだ加入していない方は、Disney+(ディズニープラス)の公式ページから内容を確認できます。ラプンツェルは本編のほかに、短編『ラプンツェルのウェディング』、TVシリーズ『ラプンツェル ザ・シリーズ』なども配信されているので、同じ声優・同じ世界観のまま英語のインプット量を一気に増やせる のが強みです。

視聴手順をもっと詳しく知りたい方は塔の上のラプンツェルを英語音声・英語字幕で観る方法をどうぞ。

フレーズを「使える」状態にする学習法

フレーズ集を読んだだけでは、残念ながら口から出るようにはなりません。ここからは筆者が実際にやってきた方法です。

1本を場面ごと10回聞く

70本を一度に覚えようとすると、まず挫折します。「これは自分が言いそうだ」と思った1本を選んで、その前後30秒を10回聞くほうが圧倒的に効きます。

Disney+はダウンロード再生に対応しているので、通勤・通学中でも同じ場面を回せます。画面を見ずに音だけで聞く のがコツで、映像の情報が減るぶん、英語そのものに意識が向きます。筆者はこの方法で、1つの作品を何十周もしてきました。

フレーズ集で最も効率がいいのは「言いたい場面が実際にある表現」から手をつけることです。仕事で確認することが多いなら Let me just get this straight.、断るのが苦手なら I don't sing. の型、というふうに選んでください。

Tangled script で検索して、AIに解説させる

これは今でも続けている方法です。検索窓に Tangled script と入れると、英語のセリフ一覧を載せたページがいくつも出てきます。

そこから気になった一文をコピーして、ChatGPTなどのAIに「このフレーズのニュアンスと、どんな場面で使えるか教えて」と投げるだけ。辞書より速く、しかも「なぜこの語順なのか」まで返ってきます。I'm starting to. のように、辞書を引いても出てこない省略形 にこそ効きます。

ただし1つ注意があります。ネット上のスクリプトは書き起こしなので、細かい表記は割れます。この記事の前半で表記ゆれの話をしたのは、そのためです。AIの解説は表現の理解に使い、逐語の正しさは音声で確かめる、と役割を分けてください。

「勉強」ではなく「もう一度観る」と考える

好きな作品を使う最大の利点は、話の展開をすでに知っていることです。次に何が起きるか分かっているので、脳のリソースを英語そのものに回せます。

初めて観る英語作品だと、ストーリーを追うだけで精一杯になって、英語が耳に入ってきません。「知っている作品だから、英語に集中できる」 という順番が、心理的なハードルを一気に下げてくれます。

とくにこの作品はセリフのスピードが穏やかで、発音が明瞭です。フリンの軽口だけは速いですが、ラプンツェルとゴーテルの会話は初級者でも十分ついていけます。

単語ではなくリズムを真似る

Let me just get this straight. を音読するとき、6つの単語を均等に発音してはいけません。実際の英語では let me just get this STRAIGHT のように、意味の核になる語だけが強く長くなります。

英語は強弱のリズムで意味を運ぶ言語なので、単語を正しく発音するより、強く読む語を正しく選ぶほうがずっと通じます。筆者は留学経験がありませんが、VERSANT76点(80点満点中)まで伸ばせた要因の大半はこれだと思っています。この記事のフレーズはどれも短いので、リズムを真似る練習素材として理想的です。

よくある質問

この記事の英文は公式の脚本から取ったものですか?

厳密に言えば「公式脚本で確認したもの」ではありません。権利元が公開している脚本を本記事執筆時点(2026年8月)で見つけられなかったため、系統の違う2つの英語トランスクリプトを突き合わせ、文言が一致したものだけを掲載しています。話者は、話者名つきのソース側の記載に従いました。逐語が割れる箇所は本文でその旨を明記しています。

なぜ歌詞が載っていないのですか?

著作権への配慮です。当サイトでは歌詞を引用せず、曲名・作り手・場面・英語表現の解説にとどめています。今回使った対話書き起こしには「(歌唱)」の注記が入っているので、その注記が付いた発話は機械的にすべて除外しました。探しているフレーズが見当たらない場合、それは挿入歌の一節かもしれません。

名言記事とフレーズ記事はどう違いますか?

選ぶ基準と並べ方が違います。名言記事は「作品の顔になる印象的な一言」を話者別に、この記事は「自分の生活で使える表現」を機能別に並べています。2つの記事に同じ英文は1本も入っていません(機械的に照合して重複を排除しました)。両方読んでも同じ話は出てこないので、興味のあるほうから読んでいただいて大丈夫です。

ラプンツェルは英語学習の教材として難しいですか?

難しくありません。語彙は平易で、発音も明瞭です。ただしフリンの軽口は速く、皮肉や省略が多いので、最初から全部を聞き取ろうとしないでください。ラプンツェルとゴーテルの会話から始めると入りやすい です。この記事で言えば、ゴーテル話法のセクションのフレーズがいちばん聞き取りやすいはずです。

サイトによって英文が少し違うのはなぜですか?

書き起こした人が違うからです。実際、今回使った2つのソースでも I am a horrible person.I am a horrible daughter. のように単語そのものが違う箇所がありました。短い間投的なセリフや、感情が高ぶっている場面ほど割れやすい 傾向があります。

英語音声と英語字幕は一致しますか?

概ね一致します。この作品は台詞が明瞭で、字幕もセリフを素直に文字化しているので、音と綴りを結びつける練習に向いています。ただし字幕は文字数の制約で一部が短縮されることがあるため、完全に一言一句同じとは限らない 点は覚えておいてください。

まとめ|言いたい場面から逆引きして、1本ずつ口に入れる

最後に要点をまとめます。

  • この記事のフレーズは、系統の違う2つの英語トランスクリプトで文言が一致した70本だけです。作品のイメージから作った自作英文は1本もありません
  • 並べ方は機能別(あいさつ/相づち/断る/励ます/謝る/頼む/仮定する)。「言いたいこと」から逆引きできます
  • 兄弟の名言記事とは英文が1本も重複していません。役割を分けてあるので、両方読んでも重複はありません
  • 歌詞は載せていません。探しているフレーズが見つからない場合、それは挿入歌の一節の可能性があります
  • 2ソースで一致しなかったフレーズは、名指しで開示しました。 See for yourself. のように他サイトが推している表現も含みます
  • 確かめる最短ルートはDisney+。日本のアカウントのまま、再生画面の設定から英語音声・英語字幕に切り替えられます(VPN不要・追加設定不要)

覚えたフレーズの数より、1本を場面ごと自分の口に入れられたかのほうが、はるかに英語力に直結します。この記事の中から、「明日これ言いそうだな」と思った一文を1つ 選ぶところから始めてみてください。

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  • この記事を書いた人

YOSHI

アニメ・海外ドラマ・サッカーなどエンタメで楽しく英語学習中。留学経験はなし。大学時代に英語を始めて就職後は海外事業を担当。現在は独立してフリーランス。2児の父。TOEIC990。VERSANT76。

-塔の上のラプンツェル

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