矢沢あい先生の『NANA』は、大崎ナナと小松奈々という同じ名前を持つ二人の女性の友情と、音楽・恋愛・仕事をめぐる物語です。パンクバンドの世界を描いた青年向けドラマとして今も根強い人気があり、英語圏でも "Nana" として広く読まれ、視聴されています。
そして実は、NANAは英語学習の題材としてとても優秀な作品です。口語の会話が多く、友情・音楽・仕事にまつわる語彙が自然に身につくうえ、VIZ Mediaが英語版漫画を全21巻きちんと刊行しているため、日本語版と読み比べる「対訳学習」がしやすいのです。英語版タイトルは、原題どおりの「Nana」。意訳や改題が不要な、英語圏でもそのまま通じる数少ない作品でもあります。
この記事を読めば、次の7つがまとめて分かります。
- 英語版漫画(VIZ Media)の入手方法
- アニメを英語音声・英語字幕で見る方法
- キャラクターの英語名
- 名言・セリフを英語で読むときのポイント
- Black Stones/Trapnestなど音楽・バンド用語の英語
- 主題歌(OP/ED)の英語タイトル
- 実写映画の英語タイトル
なお、アニメを英語音声・英語字幕で視聴するには、HuluやHIDIVEといった海外向けの配信サービスを使う必要があり、日本からアクセスするにはVPN接続が前提になります。私自身はアメリカのサーバーに接続できるNordVPNを使って海外配信を視聴しています。詳しい手順は後半のアニメ視聴方法のセクションで説明します(記載内容はすべて本記事執筆時点=2026年8月のものです)。
Contents
NANAとは|矢沢あい原作、音楽と友情を描く青年向けドラマ
『NANA』は、矢沢あい先生による音楽と友情、恋愛を描いた大ヒット作品です。集英社の雑誌『Cookie』で1999年から連載され、単行本は全21巻が刊行されています。2003年には小学館漫画賞(少女向け部門)を受賞し、少女漫画史に残る名作として知られています。
アニメはマッドハウス制作で2006年4月から2007年3月まで放送され、全47話が制作されました。また実写映画も2005年に公開され、翌2006年には続編も公開されています。
なお本作は、恋愛や大人の関係を含む描写があるため、対象年齢はやや高めに設定されています。この記事では英語学習という観点に絞って、音楽・ファッション・友情ドラマとしての側面を中心に紹介していきます。
「NANA」は英語で何と言う?タイトル表記の考え方
結論から言うと、英語版のタイトルは漫画・アニメ・実写映画いずれも「Nana」です。原題がもともとローマ字(アルファベット)表記なので、英語圏でもそのまま通用します。
多くの日本のアニメは英語圏で意訳・改題されます。たとえば『【推しの子】』は英語圏では「Oshi No Ko」とローマ字化されて紹介されるように、日本語タイトルを何らかの形で置き換える必要があります。ところがNANAの場合は、もともとのタイトルが英語圏でもそのまま読めるため、変換に悩む必要がありません。
ちなみにロゴや帯では全て大文字の「NANA」、VIZの商品名などでは頭文字だけ大文字の「Nana」という表記が使われています。英語で作品名を伝えるときは、そのまま "Nana" と言えば通じますので、覚えておくと便利です。
英語版漫画(VIZ Media)で読む
NANAの英語版漫画は、北米大手のVIZ Media(Shojo Beatレーベル)から全21巻が刊行済みです。すでに完結しているため、1巻から最終巻まで英語で通して読むことができます。年齢レーティングはティーン向けの上位区分(Teen Plus)に設定されており、大人の描写を含む点が反映されています。
さらに、2026年8月時点では25周年記念版(2-in-1オムニバス版)が刊行中です。VIZ公式サイトによると、記念版はVol.4まで刊行済みで、Vol.5がプリオーダー受付中となっています。従来の全21巻に加えて、大判で2巻分をまとめた豪華版が選べる状況です(刊行状況は本記事執筆時点=2026年8月のものです)。
英語版漫画は、日本語版と読み比べる「対訳学習」に非常に向いています。全巻きちんと翻訳が出ている作品は意外と多くないため、これはNANAで英語を学ぶ大きな利点です。英語版漫画の詳しい入手方法や、漫画を使った具体的な勉強法については、別記事のnana-manga(英語版漫画・勉強法の完全ガイド)で詳しく解説しています。
アニメを英語で見る方法
NANAのアニメを英語音声・英語字幕で見るなら、Hulu(米国)またはHIDIVEが選択肢になります。JustWatchなどの配信情報でも、2026年8月時点でNANAのアニメはこの2サービスで視聴可能と確認できました。
英語吹替については、もともと2009年から2010年にかけて制作された吹替版があり、2021年にSentai Filmworksがライセンスを取得したことで、リマスター版がHIDIVEで配信されています(英語字幕・英語吹替の両方に対応)。つまり、英語音声でも英語字幕でも視聴できる環境が整っています。なお、Netflixについては本記事執筆時点でNANAの英語版配信を確認できませんでした。
ここで注意したいのが、HuluやHIDIVEは海外向けのサービスであり、日本からそのままアクセスしても英語音声・英語字幕で視聴することはできないという点です。これらを利用するには、VPNを使って英語圏のサーバー経由でアクセスする必要があります。手順はシンプルです。
- NordVPNなどのVPNサービスでアメリカのサーバーに接続する
- その状態で、普段どおりHuluまたはHIDIVEを開く
- 英語音声・英語字幕でNANAを視聴できるようになる
私自身も、海外配信のアニメを英語で見るときはこの方法を使っています。NordVPNはVPNの中でも利用者が多く、初めての人でも扱いやすいのでおすすめです。VPN接続は視聴の前提条件ですので、この手順を省いて視聴することはできません。配信サービスごとの比較や設定の詳細は、nana-shichoho(視聴方法の完全ガイド)で解説しています。
キャラクターの英語名
NANAの主要キャラクターの名前は、英語版でもローマ字表記でそのまま使われます。日本語の読みがそのまま英語名になるため、覚えやすいのが特徴です。主なキャラクターは次のとおりです。
- Nana Osaki(大崎ナナ)/ Nana "Hachi" Komatsu(小松奈々。愛称ハチ)
- Ren Honjo(本城蓮)/ Nobuo "Nobu" Terashima(寺島伸夫)
- Shinichi "Shin" Okazaki(岡崎伸一)/ Yasushi "Yasu" Takagi(高木泰士)
- Takumi Ichinose(一ノ瀬巧)/ Reira Serizawa(芹澤レイラ)
そしてバンド名は、パンクバンドが「Black Stones」(愛称BLAST)、メジャーのバンドが「Trapnest」です。キャラクター名の一覧や、英語での呼ばれ方の細かいニュアンスは、nana-character(キャラクター英語名一覧)にまとめています。
名言・セリフを英語で読む
NANAには印象的なセリフが多く、英語でどう表現されているかを知るのは良い学習になります。ただし注意したいのは、名言・セリフの英訳は、VIZ版漫画の公式翻訳と、アニメの英語字幕・吹替とで表現が異なる場合があるという点です。
このため、当ブログでは特定の一文を「これが唯一の正解」と断定するのではなく、公式訳や学習用の訳例を紹介しながら、なぜその英語表現になるのかを解説する方針をとっています。同じ日本語のセリフでも、媒体によって英語の言い回しが変わるのは、翻訳の面白さでもあります。
具体的な名言とその英語表現、文法・ニュアンスの解説は、nana-meigen(名言・セリフ英語訳例)で詳しく取り上げています。
音楽・バンド用語を英語で学ぶ
NANAはバンドを軸にした物語なので、音楽・バンド関連の英語表現が自然に身につきます。作品の核になるのは、パンクバンドの「Black Stones」と、メジャーで人気のポップロックバンド「Trapnest」の対比です。この構図を追うだけでも、音楽業界の英語がぐっと身近になります。
たとえばバンド内の役割は、vocalist(ボーカル)、guitarist(ギター)、bassist(ベース)、drummer(ドラム)のように表現します。ほかにも、indie band(インディーズバンド)、major label debut(メジャーデビュー)、tour(ツアー)といった実用的な語彙が作中に数多く登場します。
音楽・バンド用語をまとめて学びたい方は、nana-yougo(音楽・バンド用語ガイド)をご覧ください。ライブや音楽の話題で使える英語を、作品の場面と結びつけて解説しています。
主題歌の英語タイトルを知る
NANAの主題歌は、そのほとんどが英語タイトルで統一されているのが特徴です。作品の世界観に合わせて、OP・EDともに英語のタイトルが多く採用されています。
オープニング曲には "Rose"、"Wish"、"Lucy" などがあり、エンディング曲にも "A Little Pain"、"Starless Night"、"Winter Sleep"、"Stand by Me" といった英語タイトルの楽曲が並びます。曲名がそのまま英語なので、英語圏のファンとも話題を共有しやすいのが魅力です。
なお、当ブログでは著作権に配慮し、歌詞の引用はおこないません。主題歌の英語タイトルの一覧や、劇中バンドと歌手の対応関係については、nana-shudaika(主題歌・OP/ED英語ガイド)で紹介しています。
劇場版・実写映画の英語タイトル
NANAには劇場版アニメは存在せず、「劇場版」に相当するのは実写映画です。この点は混同しやすいので押さえておきましょう。
実写映画は2005年公開の『NANA』(英題「Nana」)と、2006年公開の続編『NANA2』(英題「Nana 2」)の2作があります。アニメの映画版ではなく、実写映画という点が、他の人気アニメ作品と異なるところです。実写映画の英語タイトルや配信情報の詳細は、nana-title(劇場版・シリーズ英語タイトルガイド)でまとめています。
NANAが英語学習に向いている理由
ここまで見てきたとおり、NANAは英語学習の題材としてとても優秀な作品です。留学経験なしでTOEIC990・VERSANT76点(80点満点中)まで到達した私の経験から言っても、好きな作品で学ぶことは英語力を伸ばす近道になります。
NANAが英語学習に向いている理由は、主に次の3点です。
- 口語表現が豊富:友人同士の日常会話が多く、教科書には載らない自然な言い回しが学べる
- 語彙のジャンルが実用的:友情・恋愛・音楽・仕事といった、日常や社会人生活で使える語彙が幅広く登場する
- 対訳学習がしやすい:VIZ版漫画が全21巻きちんと刊行されているため、日本語版と英語版を読み比べる勉強法が使える
「勉強するぞ」と気負わなくても、すでに話の内容を知っている好きな作品だからこそ、英語そのものに集中できます。これがアニメ・漫画で英語を学ぶ最大のメリットです。海外配信のアニメを英語で見るときは、NordVPNでアメリカのサーバーに接続してからHuluやHIDIVEを開けば、英語音声・英語字幕で視聴できます。まずは1話だけでも英語で見て、聞き取れる表現がどれくらいあるか試してみてください。
まとめ
『NANA』は、英語版タイトルが原題どおり「Nana」で通じる、英語学習にも向いた作品です。VIZ Media版の英語漫画は全21巻が刊行済みで、アニメはHulu・HIDIVEで英語音声・英語字幕での視聴が可能(日本からの視聴にはVPN接続が前提)。キャラクター名や主題歌も英語表記が多く、英語圏のファンとも話題を共有しやすいのが魅力です。
NANA以外の作品も含めて、アニメで英語を学ぶ方法を幅広く知りたい方は、英語 アニメ(総合ガイド)でジャンル全体の学習法をまとめています。
NANAを英語で楽しむための各テーマは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。