『名探偵コナン』を英語で楽しむなら、最初に覚えたいのは case / suspect / culprit / victim / clue / evidence / alibi / motive / deduction / crime scene の10語です。ただし、日本語と英語を一対一で置き換えるだけでは十分ではありません。たとえば suspectは容疑者であって、犯人と確定した人物ではないからです。evidenceも原則として不可算名詞なので、1つならa piece of evidenceと数えます。
この記事では、コナンで出会いやすい推理・事件用語96語を、推理、犯罪、証拠、法医学、警察、裁判の6分野に整理しました。さらに、VIZ既刊漫画・TMS現行版・旧英語吹替・新英語吹替の違い、日本と英米の制度差、覚えた語を使える英語に変える「1事件3周+3文推理」まで解説します。単語の訳より先に「人物の段階」「証拠の役割」「どの国の制度か」を見るのが、誤読を減らす近道です。
私は留学経験なしで、アニメ・海外ドラマ・サッカーを使って英語を学び、TOEIC990、VERSANT76点(80点満点中)を取得しました。元海外事業担当として実感したのは、実務でも作品理解でも、辞書の最初の訳語を当てはめるより相手の前提に合わせて言い換える力が重要だということです。
まず英語版アニメで用語を確かめたい方は、名探偵コナンを英語で見る具体的な方法を先に確認してください。そこで案内している米国向けCrunchyrollの対象エピソードなら、NordVPNで米国サーバーへ接続→Crunchyrollの公式作品ページを開く→英語字幕を選ぶ、の順です。配信話数と対応言語は変わるため、契約前に作品ページの最新表示も確認しましょう。
Contents
- 1 コナン固有の公式英語用語12語【早見表】
- 2 結論|まず覚えたいコナンの推理・事件英語10語
- 3 英語版を読む・見る前に|VIZ・TMS・旧吹替・新吹替の違い
- 4 【推理・謎解き】英語16語|deduction・reasoning・inferenceの違い
- 5 【犯罪・事件・人物】英語22語|suspectは「犯人」ではない
- 6 【証拠・現場・トリック】英語20語|evidence・proof・clueを区別
- 7 【法医学・鑑識】英語16語|検視と司法解剖は別
- 8 【警察・捜査】英語13語|Inspector Megureを階級換算しない
- 9 【裁判・刑事手続】英語9語|送検と起訴を分ける
- 10 日本と英米で意味がずれる事件用語5組
- 11 実際の英語版で用語を確認する最短手順
- 12 名探偵コナンの推理・事件英語でよくある質問16選
- 13 まとめ|96語を丸暗記せず「人物の段階・証拠の役割・制度」で選ぶ
- 14 公式・主要参考資料
コナン固有の公式英語用語12語【早見表】
一般的な事件英語より先に、英語公式ページで実在を確認できる固有語を押さえると、人物相関や組織がすぐ読めます。
| 日本語 | 公式英語表記 | 確認先・補足 |
|---|---|---|
| 名探偵コナン | Detective Conan | TMS現行ブランド |
| CASE CLOSED | Case Closed | VIZ英語版漫画の題名 |
| 江戸川コナン | Conan Edogawa | TMS人物紹介 |
| 工藤新一 | Shinichi Kudo | TMS人物紹介 |
| 毛利蘭 | Ran Mori | TMS人物紹介 |
| 毛利小五郎 | Kogoro Mori | TMS人物紹介ではprivate investigator |
| 阿笠博士 | Professor Agasa | TMS人物紹介 |
| 灰原哀 | Ai Haibara | TMS人物紹介 |
| 少年探偵団 | Detective Boys | TMS人物紹介。VIZ既刊のJunior Detective Leagueとは媒体差あり |
| 黒ずくめの組織 | Black Organization | TMS・VIZで確認 |
| 黒ずくめの男たち | Men in Black | TMS・VIZのあらすじで確認 |
| APTX4869 | APTX 4869 | TMS人物紹介。空白の有無は媒体表記に従う |
Black Organizationは組織名、Men in Blackは黒服の男たちを指す表現です。VIZ第37巻の商品紹介は同じあらすじ内で両方を使っているため、同義語として機械的に置き換えないでください。
結論|まず覚えたいコナンの推理・事件英語10語
結論からいうと、96語を一気に暗記する必要はありません。まずは事件と人物4語、推理を動かす4語、推理と現場2語の合計10語を押さえましょう。この10語だけでも、英語のあらすじで「誰が疑われ、何が決め手になったのか」をかなり追えるようになります。
case / suspect / culprit / victim|事件と人物の4語
最重要なのは、事件と人物の立場を示す4語です。
| 日本語 | 英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 事件 | case | 捜査・解決の対象となる事件 | VIZ確認 |
| 容疑者 | suspect | 疑われているが未確定の人 | VIZ確認 |
| 犯人 | culprit | 謎や事件を引き起こした人物 | VIZ確認 |
| 被害者 | victim | 犯罪・被害を受けた人。死者限定ではない | 標準英語 |
人物の段階は、suspect(疑われる)→ culprit(犯人と判明)と考えると分かりやすいです。英語版のあらすじを読むときも、正体が明かされる前の人物をculpritと決めつけないのがポイントです。
clue / evidence / alibi / motive|推理を動かす4語
この4語は似て見えますが、事件の中での役割が違います。
| 日本語 | 英語 | 核となる意味 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 手掛かり | clue | 謎を解くための情報 | VIZ確認 |
| 証拠 | evidence | 事実判断を支える材料 | VIZ確認 |
| アリバイ | alibi | 犯行時に別の場所にいたという主張・裏付け | VIZ確認 |
| 動機 | motive | 犯罪を行う理由 | VIZ確認 |
alibiは和製英語ではなく、英語でもそのまま通じます。 clueが推理を前へ進め、evidenceが判断を支え、motiveが「なぜ」を説明すると整理できます。VIZの商品紹介ではperfect alibiやrock-solid alibiも実際に使われています。
deduction / crime scene|推理と現場の2語
deductionは「推理・演繹」、crime sceneは「犯行現場/事件現場」です。どちらもVIZ公式の商品紹介で使用を確認できます。
ただし、日本語の「推理」を常にdeductionと訳すわけではありません。結論に至る思考過程ならreasoning、観察から得た判断ならinferenceが自然な場合もあります。まず代表語としてdeductionを覚え、後の推理セクションで3語を使い分けましょう。
英語版を読む・見る前に|VIZ・TMS・旧吹替・新吹替の違い
英語版の用語を確認する前に、どの媒体を見ているかを確かめてください。『名探偵コナン』は、VIZ既刊漫画のCase Closed、TMSのDetective Conan、旧Funimation吹替、2025年以降の新英語吹替で、ブランド名や人物名が異なります。用語の違いも「字幕だから必ずこの語」と規則化せず、場面ごとに確認するのが安全です。全体像は公開済みの名探偵コナンの英題とCase Closedの違いでも整理しています。
VIZ既刊のCase Closedはローカライズ名を使う
VIZの既刊英語漫画はCase Closedという題名で、Jimmy Kudo(工藤新一)、Rachel Moore(毛利蘭)、Richard Moore(毛利小五郎)、Junior Detective League(少年探偵団)などのローカライズ名を使います。したがって、既刊漫画の英文を、そのまま現行TMS版や新吹替の人物名・用語の基準にはできません。
VIZの商品紹介ではcase、prime suspect、alibi、clues、crime scene、culprit、motive、evidenceなどを確認できます。ただし紹介文は漫画本文の逐語対訳表ではないため、この記事の96語すべてを「VIZ公式訳」とは呼びません。
TMS現行はDetective Conanと日本名を基準にする
TMS Entertainmentの現行英語公式ページは、作品名にDetective Conan、人物名にShinichi KudoとConan Edogawaを使います。VIZ既刊のCase Closed / Jimmy Kudoとは、同じ作品でもブランド運用が違うわけです。
英語で検索するときは、現行アニメや権利元情報ならDetective Conan、VIZ既刊漫画ならCase Closedを入口にすると迷いにくくなります。人物名が違うからといって、片方が非公式という意味ではありません。媒体と年代を添えて説明するのが正確です。
旧Funimation吹替と2025年以降の新英語吹替を混ぜない
旧Funimation吹替はCase Closedとローカライズ名を多く使いました。一方、TMSが発表した2025年以降のDetective Conan: Episode Selectionの新英語吹替は、日本の人物名を基本的に維持しています。古い動画や引用を見つけたら、まずどちらの吹替かを確認しましょう。
公式の全台本は公開されていないため、「字幕は常にculprit、吹替は常にkiller」のような媒体別ルールは断定できません。 同じ日本語でも場面、口調、文字数により訳語は変わります。本記事では確認できたブランド差だけを確定事項として扱います。
VIZ 2027年3-in-1新版で確定したこと・未発表のこと
2026年7月30日時点で、VIZは2027年春の出版発表でDetective Conan (3-in-1 Edition)を刊行し、原題と元の人物名を復元すると案内しています。これは発売前情報ですが、Detective ConanとShinichi Kudoなどへ寄せる方針は確定事項として紹介できます。
一方、既刊の事件用語がすべて新訳になるか、電子版Case Closedが置き換わるかは未発表です。新版発売前にculpritやevidenceの訳まで全面刷新されると推測しないでください。確定情報と期待を分ける姿勢は、英語学習でも大切です。
目的別の選び方|用語確認はVIZ、音は字幕・吹替、全体案内は専門記事へ
目的を分けると、教材選びは簡単です。綴りや文構造を自分の速度で確認したいなら英語漫画、発音と聞き取りを鍛えたいなら正規の字幕・吹替が向いています。この記事は用語の意味に集中し、現在の販売・配信可否は断定しません。
- 綴り・文法を止めて確認する:VIZ英語漫画
- 発音・会話の速度を学ぶ:英語字幕・英語吹替
- 名称の全体像を知る:名探偵コナンの英語ガイド
制作中の専門記事は公開前だと404になるため、ここでは公開済みのピラー記事だけへ案内します。
【推理・謎解き】英語16語|deduction・reasoning・inferenceの違い
推理分野の16語は、考える→情報を拾う→矛盾を見つける→真相へ至るという流れで覚えると定着します。特にdeduction / reasoning / inferenceとclue / lead / hintは日本語訳が重なりやすいため、単語の訳ではなく役割を比較しましょう。
推理・演繹・帰納・仮説|deduction / reasoning / inferenceを中心に整理
| 日本語 | 推奨英語 | 使う場面 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 推理 | deduction / reasoning / inference | 結論・思考過程・観察からの判断で選ぶ | VIZ確認+標準英語 |
| 演繹 | deduction | 一般原理から個別の結論へ進む | 標準英語 |
| 帰納 | induction | 複数の観察から一般化する | 標準英語 |
| 仮説 | hypothesis | 検証前の説明案 | 標準英語 |
結論としての推理はdeductionやinference、考え方の筋道はreasoningが中心です。演繹は「全員に成り立つ規則→この人物」、帰納は「複数の事件例→共通傾向」という向きの違いがあります。コナンを見て感じる広い「推理力」まで、論理学のdeductionだけに狭めないのがコツです。
推理する・推測・結論|deduce / infer / reasonとdraw a conclusion
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 推理する | deduce / infer / reason | 結論を導く・観察から判断する・筋道立てて考える | 標準英語 |
| 推測 | guess / inference / conjecture | 根拠の弱さと文体で選ぶ | 標準英語 |
| 結論 | conclusion | draw/reach a conclusionで使う | 標準英語 |
deductは通常「金額などを差し引く」で、「推理する」はdeduceです。 根拠なしならguess、観察から判断するならinfer、未検証のやや硬い推測ならconjectureが候補です。
謎・謎を解く・事件を解決する|solveとcrackの使い分け
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 謎 | mystery / puzzle | 事件の謎/解く課題 | 標準英語 |
| 謎を解く | solve the mystery / solve the puzzle | 対象に合わせる | 標準英語 |
| 事件を解決する | solve the case / crack the case | crackは活気のある口語 | 標準英語 |
基本形はsolve the mysteryとsolve the caseです。crack the caseは「難事件を突破する」という勢いがある表現で、会話や見出しに向きます。
手掛かり・捜査の糸口・ヒント|clue / lead / hintの違い
| 日本語 | 推奨英語 | 役割 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 手掛かり | clue | 謎の答えへ近づける情報 | VIZ確認 |
| 捜査の糸口 | lead | 次に調べる人物・場所へつなぐ情報 | 標準英語 |
| ヒント | hint | 相手に答えを考えさせる助言 | 標準英語 |
写真の小さな違和感はclue、そこから判明した店の住所は新しいlead、クイズの出題者がくれる助言はhintです。clueは謎解きの価値、leadは次の捜査行動に焦点があります。どちらも事実認定を支える法的なevidenceと必ず同じではありません。
矛盾・見落とす・真相|inconsistency / overlook / truth
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 矛盾 | inconsistency / contradiction | 食い違い/両立しない主張 | 標準英語 |
| 見落とす | overlook | 気づかず通り過ぎる | 標準英語 |
| 真相 | truth / truth behind the case | 事件の背後にある事実 | 標準英語 |
供述の時刻が前後でずれるならan inconsistency in the statement、2つの主張が論理的に両立しないならcontradictionが自然です。overlookは「見落とす」のほかに「上から見渡す」の意味もあるため文脈を見ましょう。
【犯罪・事件・人物】英語22語|suspectは「犯人」ではない
犯罪・人物の22語では、疑われている人、犯行を実行した人、有罪となった犯罪者を同じ語でまとめないことが最重要です。事件の種類も、行為名と「〜されて死亡した」という表現を分けます。特にmurder / homicideを固定対訳にしないでください。
事件・犯罪・被害者・目撃者|case / crime / victim / eyewitness
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 事件 | case | 捜査・裁判の対象 | VIZ確認 |
| 犯罪 | crime / offense | 違法行為。offenseは法的分類にも使う | 標準英語 |
| 被害者 | victim | 被害を受けた人 | 標準英語 |
| 目撃者 | eyewitness / witness | 実際に見た人/広く証人 | 標準英語 |
単なる出来事はincident、捜査対象はcase、違法行為そのものはcrimeです。またvictimは死亡した人に限りません。
犯人・真犯人・容疑者・第一容疑者|人物の確定段階を英語で表す
| 日本語 | 推奨英語 | 焦点 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 犯人 | culprit / perpetrator | 謎の原因人物/行為の実行者 | VIZ確認+標準英語 |
| 真犯人 | real culprit / actual perpetrator | 誤認された人物との対比 | 標準英語 |
| 容疑者 | suspect | 疑われている段階 | VIZ確認 |
| 第一容疑者 | prime suspect | 最も強く疑われる人物 | VIZ確認 |
段階はsuspect →(証拠で特定)→ culprit/perpetratorです。criminalは犯罪者という属性、killerは人を殺した者に焦点があります。逮捕前の容疑者をcriminalやkillerと断定すると、英語でも無罪推定の面で危険です。
犯罪者・実行犯・共犯者|criminal / perpetrator / accomplice
| 日本語 | 推奨英語 | 焦点 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 犯罪者 | criminal | 犯罪を行う人という属性 | 標準英語 |
| 実行犯 | perpetrator | 行為を実行した人物 | 標準英語 |
| 共犯者 | accomplice | 犯行を助けた人物 | 標準英語 |
perpetratorは殺人だけでなく犯罪・有害行為の実行者を指す硬めの語です。accompliceは援助・協力した人で、日常的な「仲間」ではありません。co-conspiratorは共謀関係に焦点を置く法的な語なので、法域や罪名を確認せずaccompliceの完全な同義語としては使わないほうが安全です。
探偵・刑事|どちらもdetectiveだから文脈を足す
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 探偵 | detective / private detective | 広い探偵/民間の探偵 | VIZ確認+標準英語 |
| 刑事 | police detective | 警察組織で捜査する刑事 | 標準英語 |
英語では両方ともdetectiveになり得るため、文脈が曖昧ならprivate detectiveとpolice detectiveを使い分けます。TMS人物紹介は毛利小五郎をprivate investigatorと説明しています。sleuthはミステリーらしい響きの「探偵・謎解き役」ですが、正式な職名ではありません。
殺人・連続殺人・殺人未遂・自殺|murder / homicideは同じではない
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 殺人 | murder / homicide | 違法な故意殺人/人による死亡を広く指す分類 | VIZ確認+公的標準 |
| 連続殺人 | serial murder | 一連の殺人。犯人はserial killer | VIZ確認 |
| 殺人未遂 | attempted murder | 殺人の未遂 | 標準英語 |
| 自殺 | suicide | 自ら命を絶つこと | VIZ確認 |
murderは通常、違法で故意の殺害に焦点を置き、homicideは人による死亡という広い概念です。法的分類は法域で異なるため完全な同義語ではありません。VIZ紹介にはsuicide or murderという対比もありますが、これを法医学上のすべての死亡分類へ一般化しないでください。
毒殺・刺殺・誘拐・強盗・放火|犯罪の種類5語
| 日本語 | 推奨英語 | 使い方 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 毒殺 | poisoning / murder by poisoning | 行為・事件/殺人として明示 | 標準英語 |
| 刺殺 | be stabbed to death | 「刺されて死亡」を動詞で表す | VIZ確認 |
| 誘拐 | kidnapping / abduction | 犯罪名/より広い連れ去り | 標準英語 |
| 強盗 | robbery | 暴力・威迫を伴う奪取 | 標準英語 |
| 放火 | arson | 故意の火付け | 標準英語 |
日本語の「〜殺」に英語の名詞を機械的につなげず、文脈に合う動詞・犯罪名を選びます。
【証拠・現場・トリック】英語20語|evidence・proof・clueを区別
証拠分野の20語は、推理の手掛かり、事実認定の材料、人物の発言、ミステリーの仕掛けに分けると理解しやすくなります。とくにevidenceをan evidenceと数えないこと、circumstantial evidenceを自動的に「弱い証拠」と見なさないことが重要です。
証拠・証明|evidenceとproofの違い
| 日本語 | 推奨英語 | 役割 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 証拠 | evidence | 主張や事実判断を支える材料 | VIZ確認 |
| 証明 | proof / proving | 正しさを示すもの、または示す行為 | 標準英語 |
捜査や裁判で集める材料は通常evidenceです。proofは結論が正しいと示す「証明・確証」寄りで、数学の証明にも使います。evidenceは原則不可算名詞なので、a piece of evidence、複数ならtwo pieces of evidenceと数えます。
物証・状況証拠・直接証拠・決定的証拠|弱さではなく役割で分ける
| 日本語 | 推奨英語 | 何を表すか | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 物証 | physical evidence | 物体・痕跡などの証拠 | 公的標準 |
| 状況証拠 | circumstantial evidence | 推論を通して事実を示す証拠 | 公的標準 |
| 直接証拠 | direct evidence | 推論を介さず争点を直接示す証拠 | 公的標準 |
| 決定的証拠 | decisive / conclusive evidence | 結論を左右する証拠 | 標準英語 |
分類軸は「物か」「推論が必要か」「結論への強さ」です。状況証拠だから弱い、直接証拠だから必ず正しい、とは限りません。複数の状況証拠が一貫して同じ結論を指すこともあります。ミステリーではdecisive clue(決め手の手掛かり)とdecisive evidence(決定的証拠)も文脈で選びましょう。
証言・供述・自白|testimony / statement / confession
| 日本語 | 推奨英語 | 使う場面 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 証言 | testimony | 法廷などで証人が述べる内容 | 公的標準 |
| 供述 | statement | 警察などへ述べた内容 | 公的標準 |
| 自白 | confession | 自分の犯罪行為を認める発言 | 標準英語 |
testimonyも初学者向けには原則不可算として、give testimonyやa piece of testimonyを使うのが安全です。statementは犯罪を認めるとは限らず、目撃者や容疑者の説明全般に使えます。confessionは犯罪を認めること。したがって、供述の一部が変わっただけでconfessionと呼んではいけません。
アリバイ・鉄壁のアリバイ・動機|alibi / motive
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| アリバイ | alibi | 犯行時に別の場所にいたという主張・裏付け | VIZ確認 |
| 鉄壁のアリバイ | perfect / rock-solid / airtight alibi | 強固さを表す形容詞が異なる | VIZ確認+標準英語 |
| 動機 | motive | 犯罪を行う理由 | VIZ確認 |
VIZの商品紹介ではperfect alibiとrock-solid alibiを確認できます。airtight alibiも標準的な表現ですが、本記事では確認レベルを混ぜません。
犯行現場・凶器・手口|crime scene / weapon / modus operandi
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 犯行現場 | crime scene | 犯罪が起きた場所 | VIZ確認 |
| 凶器 | weapon / weapon used | 犯行に使われた物 | 標準英語 |
| 手口 | method / modus operandi (MO) | 方法全般/反復する犯行パターン | 標準英語 |
殺人事件ならmurder weaponと言えますが、傷害や強盗の道具まで常にそう呼ぶのは不正確です。一般にはthe weapon used in the crimeが安全です。modus operandiはラテン語由来で、略してMO。単発のトリックというより、複数事件で繰り返される方法・行動パターンに焦点があります。
密室・密室トリック|locked roomが基本
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 密室 | locked room | 外から入れないよう施錠された部屋 | 標準英語 |
| 密室トリック | locked-room trick / locked-room setup | 仕掛け/状況設定 | 標準英語 |
ミステリーのジャンル名ならlocked-room mysteryです。日本語の字面からclosed roomとすると、単に閉じた部屋という意味になり、施錠による不可能状況が伝わりにくくなります。
暗号・ダイイングメッセージ・証拠隠滅|法的意味との境界
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 暗号 | cipher / code | 文字変換の仕組み/符号体系 | 標準英語 |
| ダイイングメッセージ | dying message | ミステリーで死の間際に残すメッセージ | 標準英語 |
| 証拠隠滅 | destroy / conceal / tamper with evidence | 破壊・隠匿・改ざんを具体化 | 公的標準 |
cipherとcodeは日常では混用されますが、厳密には仕組みが異なります。また、ミステリーのdying messageと、法的要件のあるdying declarationは同じではありません。 証拠隠滅も、行為に応じてevidence tampering、destroy evidence、conceal evidenceを選びます。
【法医学・鑑識】英語16語|検視と司法解剖は別
法医学・鑑識の16語は、現場を調べる、死を調べる、試料を分析する、証拠の履歴を守るという4段階に分けます。日本語の「検視」「検視官」「司法解剖」をすべてautopsyやmedical examinerでまとめると制度上の誤りになるため注意してください。
法医学・科学捜査|forensic medicine / forensic science
| 日本語 | 推奨英語 | 範囲 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 法医学 | forensic medicine | 医学知識を法的問題、とくに死因究明へ応用 | 公的標準 |
| 科学捜査 | forensic science | 科学を捜査・法廷証拠へ広く応用 | 公的標準 |
forensic scienceはDNA、指紋、微細証拠、薬物、デジタル資料などを含む広い概念です。forensic medicineは医学的知見を中心にします。日本語ではどちらも「鑑識」周辺としてまとめられがちですが、医学の専門領域か、科学捜査全般かを見て訳すと誤解が減ります。
鑑識・鑑識官|forensics / crime scene investigator
| 日本語 | 推奨英語 | 注意点 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 鑑識 | forensics / crime scene investigation | 分野/現場活動を区別 | 公的標準 |
| 鑑識官 | crime scene investigator / forensic examiner | 現場採取/検査担当で選ぶ | 公的標準 |
日本の組織名「鑑識係」を英語のforensicsという部署名に固定するのではなく、何をする人かで訳します。現場で写真撮影・採取をするならcrime scene investigator (CSI)、試料を検査するならforensic examinerが候補です。forensic scientistも専門職ですが、すべての鑑識官が同じ資格・職務だと決めつけないでください。
検視・検視官・司法解剖|autopsyにまとめない
| 日本語 | 推奨英語 | 日本での理解 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 検視 | death investigation / postmortem inspection | 遺体・状況を調べ犯罪性を判断する過程 | 制度注意 |
| 検視官 | police death investigatorなど | 日本では警察官 | 制度注意 |
| 司法解剖 | forensic / medicolegal autopsy | 遺体を解剖して死因などを調べる | 公的標準 |
日本の検視官は警察官であり、米国で医師・法医学者が担うmedical examinerと同一ではありません。 また、autopsyは解剖を指し、外表や現場状況を調べる検視とは別です。英語で説明するときは肩書の置換より、a police officer responsible for death investigationsのように役割を補うほうが正確です。
死因・死亡の種類・死亡推定時刻|cause / manner / time of death
| 日本語 | 推奨英語 | 何を答えるか | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 死因 | cause of death | 何の病態・損傷で死亡したか | 公的標準 |
| 死亡の種類 | manner of death | homicide、suicide、accident等の分類 | 公的標準 |
| 死亡推定時刻 | estimated time of death | いつ死亡したと推定されるか | 公的標準 |
たとえば刺創による失血がcause of death、それが他者によるものならmanner of deathがhomicideとなり得ます。そして時刻の推定は別軸です。
遺体・血痕・指紋・DNA鑑定|状態と鑑定行為で選ぶ
| 日本語 | 推奨英語 | 使い分け | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 遺体 | body / corpse / remains | 日常的/明示的で硬い/遺骨・損傷した遺体等 | VIZ確認+標準英語 |
| 血痕 | bloodstain | 血液による染み・痕跡 | 公的標準 |
| 指紋 | fingerprint | 指の隆線の痕跡・記録 | 公的標準 |
| DNA鑑定 | DNA analysis / DNA profiling | 分析行為/識別用プロファイル作成 | 公的標準 |
一般的な報道・会話ではbodyが最も広く、corpseは死体を直接的・硬質に示し、remainsは遺骨や損傷・分解した遺体にも使われます。 語感と状態を見ず固定訳にしないでください。血痕や指紋は試料・痕跡、DNA鑑定は分析行為という違いもあります。
微物・微細証拠・証拠の連続管理|trace evidence / chain of custody
| 日本語 | 推奨英語 | 内容 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 微物・微細証拠 | trace evidence | 毛髪、繊維、塗料片、ガラス片など | 公的標準 |
| 証拠の連続管理 | chain of custody | 採取・保管・移送・分析を誰がいつ行ったかの履歴 | 公的標準 |
小さいから重要でないのではなく、接触や移動を示す可能性があるのがtrace evidenceです。一方、chain of custodyは証拠そのものではなく、証拠が途中で取り違え・改変されていないと示す管理記録です。
【警察・捜査】英語13語|Inspector Megureを階級換算しない
警察・捜査の13語では、日本の組織と英米の組織を一対一で置換しないことが大切です。Inspector Megureは作品内で定着した呼称ですが、そこから日本の警部が英米すべての警察で同格のinspectorだとは言えません。組織名、役職名、実際の行動を分けて覚えましょう。
警察・警視庁・捜査一課|日本の組織名を米国組織へ置換しない
| 日本語 | 推奨英語 | 注意点 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 警察 | police | 集合として扱い、通常a policeとはしない | 標準英語 |
| 警視庁 | Tokyo Metropolitan Police Department (MPD) | VIZ紹介にはMetropolitan Policeもある | VIZ確認+公的標準 |
| 捜査一課 | First Investigation Division | 日本の組織名。米国のHomicide Unitと同一ではない | 制度注意 |
The police are investigating the case.のように、policeは複数扱いが一般的です。捜査一課は殺人など重大事件を扱いますが、米国組織の部署名へ置換せず、固有組織名として訳し、必要なら役割を一文補いましょう。
警部・巡査|Inspector Megureは固有の定着訳
| 日本語 | 推奨英語 | 注意点 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 警部 | inspector | 目暮の定着呼称。国際階級換算ではない | VIZ/TMS系確認 |
| 巡査 | police officer / constable | 米英・組織で位置づけが異なる | 制度注意 |
作品内ではInspector Megureを人物名として覚えて構いません。しかし、英国のinspector、米国各警察の階級、日本の警部は制度と指揮系統が異なります。巡査も一般説明ならpolice officerが無難で、constableは地域により正式な階級・職名です。翻訳名と比較階級表を混同しないことが大切です。
捜査・現場検証|investigation / crime scene examination
| 日本語 | 推奨英語 | 使い方 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 捜査 | investigation | conduct an investigationで「捜査する」 | 標準英語 |
| 現場検証 | crime scene examination | 現場を体系的に調べる行為 | 制度注意 |
動詞ならinvestigate the case、名詞ならconduct an investigation into the caseが自然です。日本法上の「検証」と「実況見分」は、令状や強制性の有無などで別概念になり得ます。したがって、一般的な作品説明ではexamine the crime sceneと行動を表し、法的手続名として断定する場合は公式訳を確認しましょう。
聞き込み・事情聴取・取調べ|interview / questioning / interrogation
| 日本語 | 推奨英語 | 強さ・対象 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 聞き込み | interview / make inquiries | 住民・目撃者から情報を集める | 標準英語 |
| 事情聴取 | questioning / interview | 事情を尋ねる広い行為 | 制度注意 |
| 取調べ | interrogation / questioning | 容疑者への集中的な質問など | 制度注意 |
interrogationは圧力や対立性を感じさせやすいため、目撃者への穏やかな聞き込みまで常にinterrogationとしないでください。強制性などの法的意味は法域で異なります。
張り込み・捜索令状・逮捕|stakeout / search warrant / arrest
| 日本語 | 推奨英語 | 基本形 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 張り込み | stakeout | conduct a stakeout | 標準英語 |
| 捜索令状 | search warrant | obtain/execute a search warrant | 公的標準 |
| 逮捕 | arrest | arrest A for ... / be arrested for ... | 公的標準 |
令状が必要な範囲、発付要件、逮捕の要件は国や地域で異なります。本記事では語法にとどめ、コナンの展開を現実の特定法域で合法・違法と断定しません。
【裁判・刑事手続】英語9語|送検と起訴を分ける
裁判・刑事手続の9語は、事件の進行順に覚えると混乱しません。容疑者→検察への送致→起訴→被告人→判決という段階です。日本の送検を米国のindictment、裁判員を英米のjurorと置き換えるのは不正確なので、必要に応じて日本制度の説明を添えます。
被告人・黙秘権|the accused / defendantとright to remain silent
| 日本語 | 推奨英語 | 注意点 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 被告人 | the accused / defendant | 起訴後の刑事被告人。資料・法域で語が異なる | 公的標準 |
| 黙秘権 | right to remain silent | 質問への回答を拒む権利 | 公的標準 |
suspectは捜査段階で疑われる人、the accusedやdefendantは起訴後の裁判段階で使われます。日本の裁判所の英語資料ではthe accusedも見られます。同じ人物でも手続が進むと呼び方が変わると理解しましょう。具体的な権利告知の文言や範囲は法域で異なります。
送検・起訴・不起訴|referralとprosecutionは別
| 日本語 | 推奨英語 | 手続 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 送検 | referral of a case to a public prosecutor | 警察等から検察官へ事件を送る | 公的標準 |
| 起訴 | institute prosecution / prosecute | 検察官が公訴を提起する | 公的標準 |
| 不起訴 | decision not to prosecute / non-prosecution | 公訴を提起しない判断 | 公的標準 |
送検はindictmentではありません。 indictmentは英米、とくに米国の刑事手続で起訴・正式告発に関わる語であり、日本の警察から検察への事件送致とは段階が違います。charges were droppedも状況依存なので、日本の不起訴全般の固定訳にはしないでください。
有罪・無罪・執行猶予|法的判断をinnocentだけで表さない
| 日本語 | 推奨英語 | 文法・判断 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 有罪 | guilty / conviction | 状態・評決/有罪判決 | 公的標準 |
| 無罪 | not guilty / acquittal | 評決/無罪判決 | 公的標準 |
| 執行猶予 | suspended sentence / suspension of sentence | 刑の執行を猶予 | 公的標準 |
He was found guilty.は有罪と判断された、His conviction was overturned.は有罪判決が覆された、She was acquitted.は無罪判決を受けた、という違いです。法的なnot guiltyは、日常語の「実際に何もしていない」というinnocentと焦点が同じではありません。probationも執行猶予と完全一致しないため固定訳を避けます。
裁判員|Saiban-in (lay judge)で陪審員と区別
| 日本語 | 推奨英語 | 制度上の役割 | 確認レベル |
|---|---|---|---|
| 裁判員 | Saiban-in / lay judge | 職業裁判官と共同で事実認定・量刑判断に関与 | 公的標準 |
日本の裁判員は、英米のjuryを構成するjurorと単純には同じではありません。英語ではSaiban-in (lay judge)と示し、A Saiban-in is a lay judge who deliberates together with professional judges.(裁判員は職業裁判官と共に評議する一般市民の裁判官です)のように背景を一文加えると、制度差まで正確に伝わります。
日本と英米で意味がずれる事件用語5組
ここまでの一覧で訳語を確認したら、次はなぜ一対一対応しないのかを制度の面から押さえましょう。階級、死因究明、裁判参加、事件送致、強制捜査は、国ごとに組織と権限が異なります。実務では「近い訳語+日本での役割を説明する一文」が最も誤解されにくい方法でした。
目暮警部のInspectorは英米警察の同じ階級とは限らない
結論は、Inspector Megureを作品内の固有の定着呼称として使い、国際的な階級換算には使わないことです。日本の警部、英国警察のinspector、米国各地の警察階級は、指揮範囲も上下関係も同一ではありません。
作品の人物を話すならInspector Megureで問題ありません。現実の制度を説明するなら、Megure holds the Japanese police rank of keibu, commonly rendered as “Inspector” in English.のように、日本の階級であることを足すと正確です。人物ごとの公式表記と比較制度の説明を別レイヤーにしましょう。
日本の検視官は米国のmedical examinerではない
最大の注意点は、日本の検視官が警察官であるのに対し、米国のmedical examinerは一般に医師・法医学者として死因究明を担う制度上の役職だという違いです。「検視官」という日本語の漢字だけを見てmedical examinerへ置き換えてはいけません。
英語で日本制度を説明するなら、a police officer specializing in death investigationsと役割を言い換えます。また、検視はdeath investigation、司法解剖はforensic autopsyと行為も分けます。制度を知らない相手には、肩書の短訳より職務説明のほうが確実に伝わります。
裁判員はjurorではなくlay judgeとして説明する
裁判員と陪審員は、どちらも一般市民が裁判へ参加しますが、判断の仕組みが異なります。日本の裁判員は職業裁判官と共同で事実認定と量刑を判断するため、Saiban-in (lay judge)と説明するのが適切です。
英米のjuryでは、jurorsが職業裁判官とは別に評決を担う制度が中心です。したがって、Japan's Saiban-in system uses lay judges who deliberate together with professional judges.と一文添えると違いが明確になります。jurorだけで済ませると、相手がjury制度を想像してしまいます。
送検はindictmentではない|警察から検察への事件送致
日本の基本的な流れは、警察の捜査・事件送致 → 検察官の処分判断 → 起訴または不起訴です。送検はこの「事件を検察官へ送る」段階なので、referral of a case to a public prosecutorと説明できます。
indictmentは起訴・正式告発側の用語で、米国では大陪審が関わる場合もあります。送検と同じ段階ではありません。英語ではThe police referred the case to the public prosecutor, who later decided whether to institute prosecution.のように、主体と順序を明示すると誤訳を防げます。
捜査一課・取調べ・令状も制度を越えて単純換算しない
捜査一課をHomicide Unit、取調べを常にinterrogation、日本の捜索令状を米国ドラマの手続と同じものとして説明するのも避けましょう。担当事件、質問の強制性、令状の発付要件は法域ごとに異なるからです。
私が海外事業の説明で意識していた型は、訳語を出した直後に境界を一文足すことです。たとえばthe First Investigation Division, a division of the Tokyo Metropolitan Police Department that handles serious crimesとすれば、米国組織への誤置換なしに役割が伝わります。正確さは単語数より前提共有で決まります。
実際の英語版で用語を確認する最短手順
この記事の表を実際の場面へ結びつけるなら、架空の事件英文を作る必要はありません。名探偵コナンの英語視聴方法で案内している正規配信から、すでに内容を知っている1話を選びます。
- あらすじで
case / suspect / clueを探す - 英語字幕で決め手の場面を再生する
- 字幕に実際に出た1文だけを、話数と一緒に記録する
- 解決後に
suspectがculpritへ変わった箇所を確認する
米国向けCrunchyrollの対象話を見る場合は、NordVPNで米国へ接続→公式作品ページ→英語字幕、の順です。正規版に実在する短い字幕と場面をセットで覚えると、コナン固有の訳語や話者の口調まで残ります。
名探偵コナンの推理・事件英語でよくある質問16選
最後に、検索されやすい16の疑問へ短く答えます。詳しい理由は本文の各表にありますが、迷ったときは人物がどの段階か、情報が何の役割か、現実のどの制度かという3点に戻れば選びやすくなります。
「推理」はdeduction、reasoning、inferenceのどれ?
1語に固定できません。導き出した結論や演繹ならdeduction、考える筋道ならreasoning、観察から得た判断ならinferenceが中心です。VIZの商品紹介ではdeductionやdeductive skillsを確認できますが、日常の広い「推理力」をすべて論理学上の演繹に狭めないでください。
「推理する」はdeduce、infer、reasonのどれ?
根拠から結論を導くならdeduce、観察された事実から判断するならinfer、筋道立てて考える行為ならreasonです。deductは通常「差し引く」なので、「推理する」のつもりで使わないでください。 迷ったらinfer from the evidence that ...の形が使いやすいです。
「犯人」はculpritとcriminalのどちら?
事件や謎の原因人物を指すならculprit、犯罪を行う人という属性をいうならcriminalです。culpritは「ケーキを食べた犯人」のような軽い文脈にも使えますが、criminalは犯罪者という強いラベルです。コナンの謎解きではculpritが使いやすくても、確定前の人物はsuspectです。
suspectを「犯人」と訳してよい?
原則として、suspectは「容疑者」です。捜査機関や登場人物が疑っている段階を表し、真犯人と確定した意味は含みません。日本語字幕が文脈に合わせて「犯人では?」と自然に訳す場合があっても、英単語を覚える段階ではsuspect ≠ culpritと区別してください。
culprit、perpetrator、killerの違いは?
culpritは謎や事件の原因人物、perpetratorは行為を実行した者という硬い表現、killerは人を殺した者に焦点があります。殺人以外の事件でkillerは使えません。法的・報道的に中立さが必要な場面では、未確定人物をこれらで断定せずsuspectを使います。
「証拠」はevidenceとproofのどちら?
捜査・裁判で集める材料はevidenceが基本です。proofは結論の正しさを示す証明・確証寄りです。1つの指紋はa piece of evidenceであって、それだけで犯人を完全に証明するproofとは限りません。役割の違いを見ると、辞書の日本語訳が重なっても迷いません。
evidenceに複数形はある?
初学者はevidenceを不可算名詞として覚え、some evidence、a piece of evidence、three pieces of evidenceを使うのが安全です。専門分野で特殊な用例を見かけることはあっても、通常の事件説明でan evidenceやevidencesを作る必要はありません。
clue、lead、evidenceの違いは?
clueは謎を解く情報、leadは次の人物・場所の捜査へ導く糸口、evidenceは事実判断を支える材料です。同じ物が複数の役割を持つこともあります。たとえばレシートが店へのleadになり、時刻を示すevidenceにもなり、アリバイを崩すclueにもなり得ます。
アリバイは和製英語?「鉄壁のアリバイ」は?
alibiは英語であり、和製英語ではありません。「鉄壁のアリバイ」はrock-solid alibiやperfect alibiと表せ、VIZの商品紹介でも両方を確認できます。airtight alibiも標準英語です。ただし、どれが特定場面の公式字幕かはプレーヤーや本文で個別確認が必要です。
「事件現場」「凶器」「死亡推定時刻」は英語で何という?
基本はcrime scene、weaponまたはweapon used in the crime、estimated time of deathです。殺人事件と確定していればmurder weaponも使えますが、すべての事件の凶器をそう呼ばないでください。死亡推定時刻はtime of deathと断定せず、推定ならestimatedを付けると正確です。
「遺体」はbody、corpse、remainsのどれ?
日常的・中立的な文脈ではbodyが広く使えます。corpseは死体を明示する硬く直接的な語、remainsは遺骨や損傷・分解した遺体などにも使われます。固定対訳ではなく、状態と文体で選びます。VIZの商品紹介でもbodyとcorpseの両方が見られます。
「密室トリック」はclosed roomでよい?
ミステリーではlocked-room trickやlocked-room setupが基本です。ジャンルならlocked-room mysteryです。closed roomは単に閉じた部屋とも受け取れるため、鍵がかかり出入り不能に見える状況を十分に伝えません。ハイフンは名詞を前から修飾するlocked-room mysteryで使います。
ダイイングメッセージとdying declarationは同じ?
同じではありません。dying messageはミステリーで死の間際に残した言葉・記号を広く指します。dying declarationは法的な証拠能力に関わる用語で、認められる要件は法域によって限定されます。コナンの謎解き装置を説明するだけなら、まずdying messageが安全です。
刑事と探偵はどちらもdetective?
はい、英語ではどちらもdetectiveになり得ます。曖昧さを避けるには、民間の探偵をprivate detective、警察の刑事をpolice detectiveとします。detectiveだけでも周囲の文脈で分かることはありますが、日本語の職種差を一語だけで完全に再現できるとは限りません。
裁判員はjuror、送検はindictmentでよい?
どちらも単純対応させません。裁判員はSaiban-in (lay judge)として職業裁判官と共同判断する制度を補足します。送検はreferral of a case to a public prosecutorで、警察などから検察官へ事件を送る段階です。indictmentは起訴側の概念であり、送検とは別です。
VIZ漫画と字幕・旧吹替・新吹替で用語は同じ?
同じとは限りません。確定しているのは、VIZ既刊がCase Closedとローカライズ名、TMS現行版と新吹替がDetective Conanと日本名を基準にするというブランド・人物名の差です。逐語的な事件用語は、漫画本文・字幕・吹替の該当場面を個別に確認しなければ断定できません。
まとめ|96語を丸暗記せず「人物の段階・証拠の役割・制度」で選ぶ
名探偵コナンの推理・事件用語を英語で理解する近道は、96語の訳を丸暗記することではありません。まず10語を覚え、次に6つの重要な組み合わせを使い分けましょう。
- 推理:
deduction / reasoning / inference - 手掛かり:
clue / lead - 人物:
culprit / suspect / perpetrator / criminal / killer - 殺人:
murder / homicide - 証拠:
evidence / proof - 遺体:
body / corpse / remains
そのうえで、VIZ確認語と標準英語を混同せず、日本の検視官・裁判員・送検には短い制度説明を足します。最後に結末を知る1事件を3周し、被害者・アリバイ・決め手を英語3文で再現してください。好きなコナンだからこそ、勉強というより「知っている事件を別の言葉で解き直す」感覚で続けられます。
作品名や人物名の媒体差をさらに整理したい方は、公開済みの名探偵コナンは英語で?Detective ConanとCase Closedの違いもあわせてご覧ください。
公式・主要参考資料
- TMS Entertainment:Detective Conan公式作品・人物紹介
- TMS:Case Closed Digital Makeover Campaign
- VIZ:Case Closed, Vol. 37
- TMS:Case Closed: The Scarlet Bullet
最終確認:2026年8月2日。